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ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。 笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。 最初から読む ひとつ前の記事を読む

次の日、船はもう一方の島「レユニオン島」に到着した。デッキから見えるのは一面の緑豊かな山並み、南国テイストだけどサッパリした空気感のレユニオン。深呼吸して胸いっぱいに吸い込むと、お腹の底からグッと元気が湧いてくるようだ。今日も素敵な一日が始まる予感。
レユニオン島…こちらもヨーロッパ、アフリカ、アジア、インドなどからの様々な民族が暮らしている場所。火山観察やトレッキングなど自然の中でのアクティビティーが豊富で、水面下から山の上まで何と約70ものアウトドアスポーツがあるらしいよ。ここはモーリシャスと比べるとまだ知名度が低く、日本人観光客も少ないみたい。レユニオンは特に、自然が好きな人にとっては思いっきり楽しめる穴場スポットかも。

住宅街を通り抜けてバス停に到着。この近辺はパッと見たところ結構アフリカ系の人が多い気がする。顔にはアフリカ独特のフェイスペイントがしてあって、体を纏うバティックもカラフルで華やかだ。
ここのバスにはなかなか乗れないよって噂を聞いたんだけど、その意味がここに来てようやく分かったよ。停留所にはほとんど人が並んでいないから余裕の顔で待ってたんだけどさ。バスが到着した瞬間、あちこちからワラワラと勢いよく人が押し寄せてきた!そして思いもよらず、突如と始まったおしくらまんじゅう大会。皆さん一体どこから来たの、今までどこにもいなかったでしょ~と呆然と見ていたら、そこに負けじと飛び込んでいく友人を発見!マジですか。置いていかれちゃマズイと、続いてまんじゅうの中に飛び込んだ私!そんなこんなで、とりあえずその後の記憶はありません。

気がつけば街に到着していた私たち。街中を散策しながら、とりあえずビーチ方面に向かうことにしてみたよ。こじんまりしたこの街は、大きく広がる山の裾野にあってさ。建物も全体的に低いから圧迫感がなく、その道沿いには商店が隙間なく並んでいた。移動で歩き回ってお腹が減った私たちは、とにかく海沿いのレストランを探してひたすら奥へと進んでいったんだ。
どこからかいい匂いがしてきたぞ・・・

どこからかいい匂いがしてきたぞ。到着したビーチ前に、料理をテイクアウトできるお店を発見。どうやら人気店らしく人がわんさかいるよ。ここで買って、せっかくだから波打ち際に行って食べようって話に決定、いいね~ピクニックみたい。フランス語を話せる友人が私たちみんなにメニューを説明してくれて、お陰でそれぞれ美味しそうなランチをゲット。ビールを片手にホクホクしながら浜辺へと降りていく。
裸足になって砂の上を歩き、足裏が熱い熱いと大げさにジェスチャーしては、お互いの姿を笑い合いながら波打ち際へと向かう。ビーチは黒い砂に、緑色やゴールドが混じった砂のビーチだった。ここが火山島だってことの証明だよね。砂や石も様々、色んな鉱物があれこれ混じってるんだ。そんな火山爆発の頃の記憶を持っているような石たちを近くに眺めながら、波打ち際に座って美味しいランチを食べるなんとも贅沢な時間。

今日のランチの中身は、豚肉の燻製にトマトベースの味付けをした煮物。そこにジャガイモや小粒の豆なんかが入っていて美味しいんだ。「Boucané Pomme de terre」と呼ばれるローカルフードでクレオール料理らしいよ、Pommede terreはフランス語でジャガイモ。燻製の香りが香ばしくってビールによく合う料理だった。寄せては返す波を見つめながら、レユニオンの地ビールをグッと飲み干す。

満腹になってようやく辺りを見渡すと、向こう側の岸では釣りをしている人がいたり、後ろを振り返るとベンチに座っている若者たちが手を振ってくれたりと、のんびりムードなレユニオンのビーチ。
あまり観光化されていないからかな、人は全く泳いでいない。あちこちで座ってお喋りしている地元の人々がいるのがいいなって思ったよ。せかせかせずに、ゆっくりと生活している感じが漂っていてさ。観光で来た人々がそこにある自然を楽しむのもいいけど、住んでいる人々がそこにある自然を楽しめるのが一番いいよね。
街を散策してみようと引き返してみると・・・

街を散策してみようと引き返してみると、さっきまで賑わっていた街中は何故かシャッターが閉まり、ガランとしていた。閉店するには余りにも早すぎる時間帯。そうだきっと、シエスタの時間なんだろうね。お昼休憩を長くとってお昼寝したり、自分のための時間を持ったり…そういう時間の使い方も素敵だって思う。
街を抜け大通りに出て、遠くまで続く山並に沿って歩く。広くなだらかな斜面におウチがポツポツと点在する姿を見ていると、ここでの生活はどこか広々とした感覚を伴っているんだろうなぁっていう風に感じられるんだ。それなりに都会でもありながら空間も時間も、ちょうどいいくらいにある。

ランチの後にはやっぱりスイーツ!だいぶ歩いてから小さなカフェを見つけて、コーヒーとミルフィーユを注文してみたよ。食文化もまた、フランスそのままのものが至る所にある。だけど、景色を見渡すとフランスとは程遠い南国感。椰子の木に青い海、のんびりとしたムード。ここはフランスですよって言われてもなんだかピンとこないなぁ。けど、フランスの良さと南国の良さがミックスしているから一度で二度お得な感じなのかも知れないね。
フランス人の友人でさえも、よくわからないと言っていた「クレオール語」。フランス圏だけど独自に発展した言葉や人々。帰りのバスの中で、イスラムの正装をしたアフリカ系のおじいさんに、フランス語で話しかけられたよ。そんな存在だけでもここが素敵な場所なんだって思う。色んなことには本来、何の縛りもないよね。全てを受け入れた存在は、大きくて優しい。
フランスの植民地時代を経てフランスの海外県となったレユニオン。このおじいさんの祖先がどういう経緯でこの島に渡ったのかは分からない。悲しみを伴っていたのか、喜びに誘われたのか…だけど、今ここで暮らしている彼らはそのまま、丸ごと「レユニオン人」なんだ。レユニオンの人達は自分たちのことを総称としてReunionnaiseと呼んでいる。そう、誇り高く、あるがままに。

PHOTO GALLERY

こちらはレユニオン島の地ビール

メニューはフランス語?クレオール語?

南国の花々はとにかく個性派ぞろい

大きな木が放つエネルギーが見えてくるよう

海が見えるレストランやカフェはどこも人気

海にあったモニュメントが物語る神話

色んな文化が集うレユニオン島の面白さ

人々はいろんな場所で集ってお喋りしている
(取材・文・写真/Hinata)
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