「船なんて乗ったことない!」「外国に行ったことなんてないよ!」という方も多いでしょう。洋上生活は街がまるごと移動するようなものなので、実は普段とそれほど変わりなく過ごせるのですが、「それでも心配!」という方のためによくある質問をまとめました。「答え」には過去乗船者の生の声を反映したので、きっと先々役立つでしょう。
老若男女問わず、全体の7割くらいの方が“お一人様”です。相部屋なら同室の人との出会いがきっかけのひとつですし、船内で行われる企画も友だちづくりに最適です。 「神奈川県出身者あつまれ」や「ギター弾きたい人あつまれ」などの「◯◯あつまれ」系企画は、共通点を持った人と交流できるのでオススメ! 普段は人見知りでも、船の上の友だちができやすい環境が背中を押してくれます。
船内には、酔い止めの薬を常備しています。最初のうちは、「酔ったかも」と感じたら無理せず酔い止めを飲むといいでしょう。そうしているうちに、だんだん身体が船に慣れてきますよ。「睡眠をとる」「ゆったりした服を着る」「食べ過ぎない」などの対策も効果的。船酔いに効く「ツボ」なんていうのもあるんです。それでも心配な人は、乗船前に自分に合った酔い止めの薬を準備しておくと安心です。
出会いのきっかけになるような交流企画から、水先案内人と呼ばれるゲストスピーカーによる講座、ヨガやダンスなどのワークショップ、パソコン教室、語学教室、囲碁・将棋・麻雀同好会などなど。その気になれば参加できることは山ほどあります。 もちろん何もしなくてもオッケー。プール、サウナ、マッサージの毎日。それもまた船旅ならではの過ごしかたです。水平線に沈みゆく夕日を眺めながらジャグジーでのんびりなんて、それだけで旅に出た甲斐があるってものです。
朝昼は和洋ビュッフェ、夜はビュッフェからコースメニューまで
メインレストランでは、朝昼はビュッフェスタイル、夕食はシッティングのコース料理です。それ以外にも、モーニングコーヒーやティータイムのサービスもあります。ビュッフェは取り過ぎに注意!かつて3ヶ月で16kgも太ったという方がいましたね…。また、昼食時にオープンする「ヌードルバー」では、うどんにラーメン、山菜そばに加えてフォーやラクサなど、世界 各国の麺類が日替わりで楽しめます。もちろん、納豆や味噌汁といった和食もありますよ。
お酒が大好き、せっかくだからおみやげをたくさん買いたい・・・etc。人によって大きく変わりますが、基本的に船での食事と宿泊は旅行代金に含まれているので、仮に無一文でも生き抜けます。これまでに、地球一周でお小遣い5万円という強者もいました。
売店や自動販売機、船内のバーエリアなどでアルコール類を販売しています。生ビール、日本酒、枝豆に冷奴などといった「ザ・居酒屋」メニューを提供してくれる「波へい」では、毎晩のように誰かが乾杯をしていることでしょう。終電の時間や、車の運転のことを気にせず、好きなときに気の合う人とお酒を楽しめる空間は船だからこそ!自分の部屋まで数分で帰ることができるのも最高の環境です。でも、はしゃいで飲み過ぎないように気をつけてくださいね。
通訳スタッフが同行し、現地のガイドや交流相手をつなぐ架け橋となります。英語やほかの言語がまったく話せなくても問題ありません。でも、せっかく3ヶ月も日本を離れるなら、この機会に新しい語学の習得にチャレンジしてみては?多国籍な船の乗組員(クルー)や、寄港地の人に、その国の言葉で挨拶したら相手も嬉しいもの。船の上では語学プログラムもありますよ。You can do it!!
地球で学ぶ英会話GET
体調を崩したときやケガに備え、医師と看護師が乗船しています。具合が悪くなったら診察を受けることができますが、普段飲んでいる薬は事前に主治医と相談して用意してください。
◆注意
歯科治療は受けられません。各寄港地においても歯科医院の設備が充分ではないところも多いので、ご出発前に完治されることをお勧めします。
船の中にはインターネット接続サービスがあるので、無線LAN接続が可能なノートパソコンやスマートフォンがあれば、船内でもインターネットを利用できます。また、ウェブブラウザ専用のデスクトップパソコンも用意されています。ただし、海の上では通信回線を介しているので、船が進むスピードと同じように、“ゆっくり”しています。
逆に3ヶ月あればボディメイクが可能です。プール、ランニングマシーン、ウォーキングなどの有酸素運動でスッキリボディを目指すも良し、はちきれんばかりの大胸筋を育てるも良し。スポーツデッキでは球技などのスポーツをすることもできます。 船では食事の時間が決まっていたので規則正しい生活に繋がり、健康的なダイエットになった、という乗船者の声もありました。
出発前にお近くの銀行・両替ショップで済ませておくと良いです
船内では、日本円から外貨への両替はしていません。米ドル・ユーロへは出発前に両替を済ませておいてください。両替のときは少額紙幣を持ってくると便利です。米ドルやユーロが使えない国は、船内で現地通貨への両替をすることもあります。
ランドリーサービスを利用する以外に、乗船者の中には下着などを手洗いしてバスルームに干す人も。とはいえ、水は洋上では貴重です。洗濯をするときはくれぐれも節水を心がけて!
前述のインターネット以外に電話やFAXなどの手段もありますが、やはり旅の情緒という意味で手紙はおすすめ。ただし、国によって郵便事情が異なるので、日本と同じようなサービスは期待しないほうがいいかも。クルーズ中に家族へ手紙を書いたものの、手紙よりも先に自分が帰国するなんてことも・・。まぁ、旅先でのアツい思いをぶつけた手紙を自分で受け取って顔を真っ赤にするというのも、それはそれで乙なものですが。
オプショナルツアーも良し、自分のペースで自由に見てまわるも良し。
それぞれの寄港地では、現地とのつながりを生かしたオリジナルのツアーに参加することができます。個人旅行やほかのツアー旅行では体験できない交流コースは特にオススメ。
もちろん、オプショナルツアーに参加せず、自由行動で現地をブラつくこともできます。ただし、船の出港時間に合わせて設定される「帰船リミット」までには必ず帰ってくること!出国審査をする係官が港を去ってしまえば、出港時間に間に合ったとしても乗船することができません。自由行動をする場合は、時間にゆとりをもって楽しむと良いでしょう。
とは言えやっぱり「地球一周」にはなかなか踏み切れない…
勇気が必要なのは最初だけです。数十年から百年そこそこの人生の中で、3ヶ月はほんの一瞬です。参加費の問題も、ボランティアスタッフという割引システムがありますので、まずは気軽に説明会に参加してみてください。不安なことを直接スタッフに聞けるし、どんな人たちが船に乗るのか雰囲気を掴む手助けにもなるでしょう。人生、いろんなことを経験した者勝ち。一緒に地球一周に飛びだしましょう!
PHOTO:PEACEBOAT, Endo Kazuhide, Katsuta Airi, Mizumoto Shunya, Nakamura Mitsutoshi, Chiga Kenji, Kajiura Takashi