ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。
笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。
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もしかして今のは精霊?古い街の路地裏からの誘い
グアテマラの山奥にある街「アンティグア」。世界中からバックパッカーが集う可愛い街だと話を聞いて、タクシーで1時間半の山道をのんびりと向かうことにしてみたよ。
途中走っても走っても街どころか家さえ見えない景色に、行き先が間違っていないか気になりながらも、何もない道を進んでゆく。途中たまに現れる猛スピードのトゥクトゥクや、ギンギラに飾り立てたグロ可愛いチキンバスを見送りながら、車はどんどん奥へと向かって行った。
つい一週間ほど前に動きが活発になったという火山の話を聞いたり、人の顔に見える岩の写真を撮ったりしながら、私たちの乗り合う車内は観光気分でほんわかと盛り上がっていたんだ。
グアテマラといえばマヤ文明。マヤの暦や神聖なピラミッドなどで有名な場所だ。マヤ最大の神殿都市遺跡として国立公園になっているティカル。そこにあるピラミッドは傾斜が結構あって、かなりの高さらしい。最近、観光客が登ってそこから落ちる事故があったと聞いて、ある記憶が頭をフッとよぎった。
メキシコ出身の水先案内人のダンサー、マルタ・エレナさんがクルーズの講座中に踊ってくれたダンスがある。軽快なメロディーに合わせ小鳥が踊っているような可愛いその踊りは、解説によると何と「生贄のダンス」だという。神聖な場所で生贄を差し出す前に、王女様が4つの方向に向かって挨拶をするという内容だった。
一見気軽なダンスに見えた、その裏にある生贄という重々しい響き。ギャップを感じつつもひとつひとつの動きをじっと観察している内に、私の中でピラミッドの存在とそれがピタリ重なり合ったんだ。