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ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。 笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。 最初から読む ひとつ前の記事を読む
旅先に到着する時もあれば、そこから出て行く瞬間もある。

一度足を踏み入れた地では、帰る頃になるとその土地の空気に身体が馴染んで「そこから旅立つ」ような感覚になるんだ。だから毎回、港から出航する時間はほんと格別。船のデッキに出て「旅立つ」時を待つ。
その土地に漂う空気の質感や髪に絡む風、夜に向かって紺色が深みを増していく山並み、そのなだらかな斜面に沿って並ぶ街の灯が愛おしい。
今日一日を過ごした記憶が、出会った彼らの笑顔と一緒に思い出される。一カ国ごとに船から降りては街に向かい、異言語が飛び交うカラフルな生活の中に紛れ込んでいく日々。短い滞在でも船に戻る頃には、自分の表情が変化している気がするから不思議なんだ。

長い長い旅を経て、たくさんの人と出会い、たくさんの場所に行って、美味しいものを食べ、飲み、笑い、踊り。経験したことは全て私の中にすっぽりとはまって、血となり肉となり、私という人間を再構築した。そんな旅も今、終わりを告げようとしている。

過ぎ去っていった時間は愛おしく、思い返すとギュッと胸が苦しくなるような感覚に襲われる。だけどそれも時間が経つと、心がホッとするような柔らかい記憶に変化していく。
自分というフィルターを通して「経験」を濾過し、「時間」という棒でグルグルかき混ぜたら、まろやかな甘みが出た美味しいスープになるだろう。そんな料理のような物語を生きたい。

遠ざかる港を見送りながら、最後の地から旅立った。そして次に到着する自分の街を思い浮かべる。
帰ったらやることはいっぱいだ。まずは、何から始めよう。
(取材・文・写真/Hinata)
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2029年12月出航
第126回クルーズ
ピースボート地球一周の船旅 2027年4月 Voyage126
春に出航し、アジアから地中海、ヨーロッパ、北中米へとめぐる全108日間の世界一周クルーズ。ヨルダンやサントリーニ島、ロンドン、バンクーバーなど多彩な港を訪れ、ソグネフィヨルドやアラスカフィヨルドでは大自然の絶景を満喫します。旅行のベストシーズンといわれる初夏には、地中海から北欧まで数々の世界遺産と出会う航路へ。季節が織りなす風景とともに、まだ見ぬ世界を体感する船の旅です。
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