更新日:2026/10/13

フランス・オンフルール&ル・アーブル〜Peace on the Boat trip〜

ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。 笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。   最初から読む ひとつ前の記事を読む

ムールショック!おとぎの国でノックアウト

この旅で二度目のフランス、今日はル・アーブルの港に寄港。そして船を降りて真っ先に向かったのはもちろん、マルシェ!

 

ル・アーブルのマルシェは女性の売り子さんも多く、夫婦でやっているお店もあったりしてどことなくお洒落な雰囲気。この日は日曜で昼過ぎ頃には終了予定ということだったから、ここは常設ではなくて週末だけオープンするマルシェなのかも知れないね。

 

 

あちこち見て歩くだけでとにかく楽しい。花屋やパン屋、きのこ屋、ジャム屋にチーズ屋さん、様々な貝や生きたままのオマール海老なんかが売っていたり…手作りパスタはもちろん靴やバッグ、家具に至るまで品揃えが豊富だったんだ。

 

そんな中でも特に、ソーセージ屋さんのバラエティーに富んだ商品の数々には感動したよ。「ソシソン」と呼ばれるサラミのような乾燥肉なんだけど、その種類も豚や羊、鳥からジビエまで色んな動物の肉があってさ。しかもその肉と一緒にクルミやきのこ、香りのいい花なんかが入っていてもう最高。

 

 

どんな味なのか興味津々、試食できるっていうからあれこれチャレンジしてみたんだ。お店のおじさんは面白そうに、次は何食べる?ってニコニコしながら聞いてくる。選びに選んで3種類をゲット、後で食べるのが楽しみ。

 

これってさ、船でまわる世界一周の特権かも。国ごとの滞在期間が短いのを逆利用して、短期間で各国の美味しいもの集めをするんだ。そして日本に持ち帰らず船の上で美味しいうちに食べちゃう。各寄港地ごとで集めた一番美味しいものたちだけをミックスして味わう、この贅沢感ったらないよ。

 

 

そう、それで味はどうだったかって?フレッシュなモッツアレラもチーズ各種もどれも美味しかったけど、船に持ち帰った中でも「キノコのソシソン」がとにかく素晴らしい味でさ。薄切りにしてかじると肉の野性味と森の香りが同時に口の中にフワッと広がるんだ…今でも忘れられないあの味。あぁ、もう一度あのソシソンを買いにル・アーブルまで行きたい。

 

マルシェではフードカーも出ていて、パエリアなんかもその場で作っていたよ。鳥の丸焼きがくるくると熱で焼かれているその前側に、直径1メートルはある大きくて薄い、丸型のパエリア鍋が2つ並んでいてさ。そこでシーフードたっぷりのパエリアを作って売ってたんだ、ワイルド!

 

 

あまりにも美味しそうで行列が出来てたよ、そして私が並ぼうと思った頃にはもう売り切れだった…ガックリ。代わりに向かいのパン屋でシナモンロールを購入。オープンエアのカフェではたくさんの人がお茶してて朝から賑わってる。いい天気だし気持ちの良い日曜日の朝だ。しかもここはフランス。うん、またもや気分が盛り上がってきたぞ。

 

街中全体で蚤の市!

 

それに加えてこの日は、ル・アーブルのメインストリート沿いに蚤の市が開かれていたんだ。街中のあちこちや古い教会の前にまで、そこら中にアンティークのものや古くて珍しいようなもの、コレクションものなんかが一堂に集まってて面白い。

 

 

日本のアンティークショップでも海外から仕入れたものが売ってるけど、こういった市で色んなものを掘り出して買い付けするんだろうね。見ているだけで面白いよ、宝探し感満点。道の端から端まで並んだ物たちをじっくり見てみる。洋服や本、グラスや食器類、大型の家具やアートな作品までとにかく色々。

 

日本のそれとは少し違ったヨーロピアンテイスト漂う雰囲気。売り物を見ているだけでここでの生活が垣間見れるようで、売っている人たちのお家の中をその場にイメージしながら歩くのが楽しい。初めて見るような道具類も売ってて、想像力がどんどん膨らむんだ。

 

 

街の端っこからは、向こうの港に泊まってる私たちの船がごく真近にあるかのように見えた。そういえばここも港街なんだった。マルセイユと同じフランスの港街でもどちらかといえば、ル・アーブルは何だかのんびりとした空気が漂っているような街だ。

 

なんかいい匂いがするぞと思ったら、ホットドッグのような屋台があって鉄板でソーセージを焼いていた。フライドポテトが隣で大量に揚げられているのは気づいていたけどさ。これはもしや…よぎる予感。

 

パンはフランスなので、もちろんフランスパンを使用。長さ半分くらいにカットしてからペタンコに焼いて真ん中を開き、野菜やソーセージをいれてケチャップをかけてそこに…やっぱりそうか。おもむろに山盛りのフライドポテトをぐいぐいと押し込みはじめたよ~

 

 

この光景、タヒチでも見たやつだね。タヒチではフランスパンのサンドイッチは定番なんだけどさ、同じように大量のフライドポテトを挟んでいたっけ。そして食べたよ、そういえば。味はね…ご想像の通りです。強いて言えば、サンドイッチとフライドポテトは別々に食べたいかな。

 

食べて飲んでの試食天国?

 

フランスといえば、パリ。女子なら一度は行ってみたいお洒落スポットだろう。パリコレとかファッション的には最先端をいってる街だよね。私が持ってるフランスのイメージって、どちらかというとちょっと風変わりってイメージなんだ。「アメリ」って映画も有名だけど、色んなフランス映画を見て感じるのは結構、感性が変わっているというか独特でさ。かなりひねりが効いていて個性的なんじゃないかって、だけどそれを野暮ったく見せないんだよね。

 

 

個性をまとめあげた上で美しく見せる、それがセンスなんだと思う。お洒落もそうだけど結局トータルのセンスというか、奇抜であってもそれがかっこいいって思わせる世界観を持たせたもん勝ちなんだよね。そんな世界観を本気でいいと胸を張って言い切れるフランスのパリだから、パリコレっていうものが素晴らしく成り立ってるんだと思うよ。だって相当ぶっ飛んでるでしょ、パリコレ。

 

と、パリの話が出たものの。恒例の電車ストライキなどもあり、交通の便の悪さの関係で今回はパス。なんだよ~じゃあどこ行くの?ってなってたら、おとぎの国のようなメルヘンで可愛い街がこの近くにあるよって情報が。そこがル・アーブルから近いってことで行ってみることに。

 

 

バスに揺られて40分程だったかな、噂のメルヘンタウン「オン・フルール」に着いたよ。でこぼこな古いレンガ道の、その不揃い具合がいい味を醸し出してる。道の脇に停まってる馬車の馬も絵本から飛び出してきたような馬でさ。頭が大きくて足もボッテリしてて愛嬌があるんだ、大きなぬいぐるみみたい。噂通りのメルヘンな雰囲気に期待は高まるばかり。

 

ちょっと横道に入ると、レストランやおみやげ物屋さんが集まってるのを発見。そしてここにも例の如くマルシェが。どうやら近隣の地域から集めた選りすぐりの名産品展らしいよ。地ビールだけでも瓶で10種類以上、生ビールもある。

 

 

こだわって作られた年代物のワインを売るおじさんの、愛情のこもった長いウンチクを聞きながらワインをあれこれ試飲しつつ、チーズにオリーブ、チョコレート、試食天国ですでに満たされてきた…

 

 

これを買ってもう帰ってもいいんじゃないかってくらいだったけど、いやいや、まだ来たばっかりでしょ。きっともっとすごいのがあるはずと更に期待を持ってその場を後にする。そしてその予感は、この後みごとに的中するのであった。

 

見事に昇天されました…

 

さっき観光案内所で聞いたんだよね、この近辺にある美味しいレストランのことをさ。まずは腹ごしらえでしょうということで、教えてもらった店に入ってみた。そこでせっかくなのでコースメニューを選んでみた私たち。私は海老と貝の前菜、ワインと、メインはポークソテーとデザートにアップルパイ。

 

 

友人はメインに、大好きなムール貝の料理を選んでいた。ずっと言ってたんだよね、ムール貝が食べたい食べたいってさ。ここは港町だし期待できるねって言って料理が来るのを待ってたんだけど、やってきたメイン料理がさ。すごいよ、驚きのボリューム。

 

直径で20センチぐらいある丸い鍋が出てきたと思ったら、中にはスライスの玉ねぎ、そしてムール貝の山。鍋の高さは10センチ程あったんだけどそこから溢れるくらいの量で。もう本望だよね、今日が最後の晩餐でもさ。おめでとうございますと言わんばかりにワインで乾杯、では、どうぞ行ってらっしゃいませ。

 

 

それから15分ほど経過。食べ始めの頃は満面の笑顔だったよね、そういえば。時間がたってくるとまあ表情もそれなりに変化してくるのも分かる。大好物が何か違うものに変わっていく瞬間を見たって感じかな。結局、友人の鍋に入っていたムール貝の総数は何と74個…最後の晩餐で食べたいものリストからムール貝は外れたと予想。その後も街で見かけるたびに「あ、ムール貝」って言うと、笑顔がひきつってたような。

 

狭い通路を、地図を片手にあちこちをウロウロ。歴史的な建物に行き当たりつつも街の中心を探して歩いて行くと、突然広い空間にポンと躍り出た。正面にあるのは川だろうか…いや違うな、どうやらハーバーみたいだよ。ヨットが横並びに綺麗に停泊していて対岸には建物が並んでいる。

 

 

そのレンガの壁がベージュやこげ茶、明るいグレーなどで色味は落ち着いてるんだけど、色分けされて並んでるからシックだけどカラフルといったイメージ。一軒づつの敷地が狭いんだろうね、建物がどれも上に長く伸びていて隙間なく横に並んでるんだ。それが水面に映ってまるで絵を眺めているかのような景色。なるほど、ここは観光名所になるはずだわと納得。

 

狭い小部屋で秘密の…?

 

 

天気は晴れたり曇ったり。ハーバーに光が差すと、一瞬でその表情がガラリと変わる。ヨットの真っ白な船体が光に照らされている姿が、余りにも美しくて自然と歩みが止まってしまう。そんな風景に後ろ髪を引かれながらもまた再び、狭い路地へと入り込んでみた。

 

 

メルヘンな街の教会は、やっぱりメルヘンだったよ。こじんまりとして温かみが感じられる空間。懺悔する時に入る小さなスペースがあるんだけど、見たことあるかな?牧師さんと自分とだけが入れる縦長の箱のような狭い小部屋でさ。真ん中が仕切ってあってお互いに顔は見えないんだけど、そこで懺悔を打ち明けるんだ。映画でしか見たことなかったような小部屋がそこにあったんだよ、ちょっと感激。

 

 

狭くて暗く、重たいイメージがあった懺悔室は、ここでは外からの光に照らされて温かみさえも伺えてさ。その小さな小部屋は、ホントに罪が許される場所のように見えたんだ。心に抱えた秘密を打ち明ける、そのためだけに存在する箱。狭い密室だからこそ秘密を言ってしまうような心理があるのかも知れない、そう思うと懺悔室って面白い空間だよね。

 

 

街を歩くと、ここのメルヘンワールドにどんどんと連れ込まれていく感覚になる。街を離れて少し坂道を登った裏通りは更に、人も少なくて物語感が増している。ここで3匹の子豚がおうちを作っていても、真っ赤な頭巾をかぶった女の子が寒そうにマッチを売っていても、普通に受け入れてしまいそうなくらいのメルヘンな街、オン・フルール。

 

 

オープンエアーのレストランが続く道沿いを歩いていたら、山盛りのムール貝の殻を入れた鍋があちこちの店先で置いてあった。きっと、ここの風物詩のようなものなんだね。ここに来てこれを食さずに帰るなんてありえないぐらいなのかも知れない。

 

 

それにしてもさ、よくみんなこれだけのムール貝を食べ切ってるなあと感心。食べるというよりかはチャレンジって空気感はあるんだけどさ。まあ好きな食べ物はほどほどに楽しんで、最後の晩餐辺りで満腹までチャレンジするぐらいが幸せでいいのかも。

 

とりあえず未来、ここオン・フルールに貝塚が発見されることは間違いなしだね。

   

PHOTO GALLELY

 

「PHOTO GALLELY」

 

マルシェではフレッシュなきのこも

 

フランスのお家にある古いものたち

 

メルヘンなおとぎの国の建物

 

こだわりBIO野菜は形もさまざま

 

教会の前でも蚤の市がオープン

 

通りにどこまでも並ぶレストラン&カフェ

 

ホテルも古ぼったくて可愛い

 

ムール貝の形をしたチョコレート

 

スイーツ用の型の銅板

 

おとぎの国のトンネルを抜けて

 

煙突の上には可愛いミニ煙突

 

何か物語が起こりそうな路地裏

   

(取材・文・写真/Hinata)

ピースボート公式LINE@最新情報をお知らせします!

目次