更新日:2026/10/8

スエズ運河編〜Peace on the Boat trip〜

ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。 笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。   最初から読む ひとつ前の記事を読む

目からウロコ?入国できないあの国を遊覧クルーズ

 

スエズ運河は、パナマ運河と共に有名な運河だ。だけどその違いがどんな風だとか、正直そもそもからして運河自体に対してほとんど興味がなかった私。だって細い道を船で通るってだけでしょ?それぐらいにしか思ってなかったんだけどさ、実際はちょっと違ったんだ。

 

今回の旅の寄港地に入っていない「エジプト」。エジプトと言えば砂漠とピラミッド。そしてこのスエズ運河はエジプトの横をずーっと通って行くんだ。ということはだよ、ピラミッドが見れないのは残念だとしても、上陸しないでも海からエジプトの砂漠をのんびりと遊覧できるってことなんだよね。そして結構見てて興味深いんだこれが。

 

 

砂漠がひたすら続く大地を、その場で止まって見ても景色は変わらず砂漠のみだ。だけど遠く離れて見たときに砂漠と共にその国を構成しているものが見える。例えば砂の街に点在する住宅や、少し大きな街、オアシスのような木々の緑までもがゆっくりと視界を通り過ぎていく。

 

海に浮かんでいる小さな船には、親子で漁をしている姿もあったよ。魚や海藻を採っているのんびりとした素朴な風景だ。手を振ると、親子で大きく手を振り返してくれた。エジプトで漁って、頭の中ではあまり結びつかないイメージだけど、海に面しているっていうことはそういうことだよね。船のデッキから眺める街や人々の姿から、頭の中で凝り固まっていたエジプトがどんどんと再構築されていく。

 

もちろん砂漠のみが続く光景も圧巻だ。昼間の太陽が燦々と砂の大地を照らしていて、遠くまで広がる砂の山並みはまるでうっすら蜃気楼のように見える。昼間の良さは、その砂漠の斜面の表情豊かな姿が見えるところ。そして街の様子が伺えるんだ、たまに走っている車なんかも。

 

ぶっ飛びの風景にみんな唖然!!

 

 

これがもし満月の夜ならば、リアル「月の砂漠」だな。確かそんな歌があったよね。旅の人がラクダに乗って果てしない道を一歩一歩と進んでいく。満月の煌々とした明かりが照らす砂の大地が遥か彼方のまだ見ぬ地へと誘う。昔の人の作った歌はなんともシンプルで美しいね。何もないということに、想像が広がる。そこにどんな風景を見出すかは人それぞれのイマジネーションだ。

 

 

果てしなく広がる砂漠と移り変わる街の様子を眺めながら、船の上ではそれぞれが様々に砂漠を体全体で感じ、過ごしている。パノラマバーで感慨にひたりビールで乾杯しているおじさんたちや、ジャグジーに浸かりながら頭の上を通り過ぎていく大橋を見上げている人、砂漠を横目に「スエズ運河イエーイ!」なんて言い合って、デッキでBBQを楽しんでる若者たちまでとにかくなんでもありだ。

 

そういえば、スエズ運河に入る前の話なんだけどさ、夜、突然の急患が出たことがあって病院に搬送する必要があり、急遽サウジアラビア近辺に行くことがあったんだよね。「ジェッダ」という街は、かなり夜遅くだというのにすんごい街灯りでギラギラとしてた。

 

街から結構離れた場所を船で通っていたんだけど、遠くから見てもこれは大きい!っていう超高層ビルが建っていたり、ビルの側面が大々的な液晶画面になっていてそこに巨大な映像が動いていたり、そのビルを更に超える高さの噴水が天高く吹き上がっていたり!何でなんで、こんなに凄いことになってるの?って驚くばかりの光景。ちょっとぶっ飛んでいるというか、ニューヨークの夜景よりも、ある意味凄いと思ったよ。

 

実はこのジェッダという街。イスラム教の聖地メッカに近く、巡礼者の入り口として栄えてる場所でさ。噂にはよく聞くサウジアラビアだけど実際見てみると、今まで私が抱いていたのとは全く違う光景だったんだ。

 

イメージと現実とのギャップは?

 

 

宗教的な聖地のイメージって禁欲的世界というか、それこそラクダに乗って砂漠をひたすら行ってようやくたどり着くような、現代的なものが感じられない荘厳な世界を想像してたんだけど。ちょうど今目の前を通り過ぎていくエジプトの風景のようなさ。だけど、あの夜のサウジアラビアでイメージが大逆転した。それともあの街のずっと奥に、シンプルで敬虔な世界が隠されているのだろうか…とにかく謎だ。

 

サウジアラビアには、基本的に商用や巡礼でしか入国できないんだって。そんな国を、海からじっくりと眺めることができたのも船旅ならでは。こんな場所だったんだって目が点になった国だったな。私たちが目にした噴水も後で聞いたら何と、紅海からの水を吹き上げる「世界一高い噴水」だったんだ。そんなものをたまたま見れたなんてホント面白い。何でも行って見てみないとわからないもんだね。自分の中にあるいろんな国のイメージは、その国のほんのひとかけらだ。

 

 

気がつけばそろそろスエズ運河もクライマックス。出口付近には塩田のようなものが見えて、真っ白な世界が広がっていた。エジプトという国を構成しているのは砂漠だけではない。サウジアラビアも然り。行って、見て、初めて知るんだ。たくさんの見たことないかけらが、そこにまだまだあることをさ。

 

PHOTO GALLELY

 

「PHOTO GALLELY」

運河入り口付近の建物

 

砂漠周辺は建物もシンプル

 

橋を眺めながら記念撮影

 

「おーい!」呼びかけるその先には…

 

小舟で釣りを楽しんでいる人々

 

それぞれの場所で遊覧を満喫

 

細い運河に大きな船が続き来る

 

快晴での砂漠遊覧クルーズ

 

(取材・文・写真/Hinata)

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