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コラム
2021/01/18
スタッフに聞いてみた!ピースボートセンターふくおかってこんなとこ!

 
 

ピースボートの特徴の一つが「ボランティアスタッフ(通称:ボラスタ)制度」。乗船前に活動をするとその分だけ船賃の割引が受けられます。このシステムがあることで、ピースボートは若者でも乗船しやすくなっているんです!中には、船賃の割引を全額貯めて実質ゼロ円で参加するツワモノも!
そんなピースボートのボランティア活動の拠点となっているのが、東京・横浜・大阪・名古屋・福岡にある「ピースボートセンター(通称:ピーセン)」。前回の記事ではボランティア活動ってどんな感じ?など、ピーセンに関する基本的な疑問をピースボートセンターとうきょうのスタッフの方にお聞きしました。
スタッフに聞いてみた!ピースボートセンターってこんなところ!
今回の記事では日本で一番南にある「ピースボートセンターふくおか」のスタッフさんに、地方ピーセンならではの特徴をお聞きしました!
上段左から澤田かをり(かをりん)さん、廣田純也(ばしょー)さん。下段左から讃井悠介(さんこん)さん、原口美星(みしょー)さん
ピースボートセンターふくおか
福岡だけでなく、九州全域と山口県、沖縄県を担当しているピースボートセンターふくおか。ピーセンに通っているボラスタの年齢は、若者からシニアさんまでと様々だが、誰かが帰る際にはエレベーターホールまで見送る習慣があるなど、雰囲気はとってもアットホーム!
現在は感染対策を行いながらピーセンをオープンしており、ボラスタはポスター貼りと内勤作業をすることができる。
担当スタッフは、ピースボートセンターふくおか歴10年以上のベテランかをりんさん、さんこんさん。そして、若手スタッフのばしょーさん、みしょーさんの4人。ちなみに、よくボラスタから「コントをしてるみたい」と言われるほど4人の掛け合いは面白い。

 
 

―ピースボートセンターふくおかは福岡だけでなく、九州全域と山口県、沖縄県を担当されているんですね。
さんこん ピースボートセンター自体は福岡にあるので、県外の人が通うのが大変ということがありますが、毎週末に必ずどこかで説明会を開いて県外の人に会える機会を作っています。今はあまり行えていないのですが交流会を開いたり、沖縄では2カ月に一回「ゆんたく会」を開いています。
みしょー 「ゆんたく」は集まって話すという沖縄の言葉。この会はその名の通り、クルーズに申し込んだ人や過去乗船者など、ピースボートに関わる人たちと会って話そう!という会です。沖縄には横のつながりができるとあとは仲良くなるのが早いという特徴があるので、顔を合わせることのできる機会は積極的に設けるようにしています。
 全国のピーセンでは、それぞれ泊りがけでポスターを貼りに行く「キャラバン」を行っています。他のピーセンは2泊3日など短期のものが多いのですが、沖縄で行う際は7泊8日など一回の期間を長めにしてキャラバンを行っています。私も沖縄でボラスタをしていたので、なかなか他のボラスタやスタッフと会えなくて寂しいという人の気持ちが分かります。なので、なるべく会って話せる機会をつくりたいと思っています。
―さんこんさん、かをりんさんは10年以上、ばしょーさん、みしょーさんも2年以上と、他のピーセンと比べて担当期間が長めですね。ピーセンの担当スタッフが変わらないことの良さなどはありますか?
ばしょー ずっと同じスタッフが担当していると、代り映えはしないかもしれないけど、安心感や信頼関係は生まれやすいと感じています。警戒心の強いみしょーが沖縄でボラスタをしていた時は、毎月担当スタッフが変わっていたので、なかなかスタッフに心を開けなかったらしいんです(笑)。
 同じ人が担当していることで信頼も生まれやすいし、ボラスタの人も「このスタッフに会いに行こうかな」みたいな感じで遊びに来てくれることも多いですね。ピースボートセンターふくおか特有のアットホームさっていうのも、同じスタッフがずっと担当しているってところから生まれるんじゃないかなと思っています。
―新しくピーセンに来た人と信頼関係をつくっていくのは難しいと思うのですが、何か意識していることはありますか?
みしょー 私はなるべく一対一のコミュニケーションを心がけています。ただ、必ずしも一対一で話すのが得意でない人もいると思うので、そこはその人の様子を見ながらですが。あと、ピースボートセンターふくおかのスタッフは個性がバラバラなので、安心感を持って寄り添うためのマッチングも意識しています。
―ちなみに4人の個性はどんな感じなんですか?
みしょー ばしょーは「ちゃんとやれよー」と厳しめのことも言いながらもやる気を出させてくれる感じ。かをりんは、お母さんとお姉ちゃんの間みたいな雰囲気で、優しく包み込んでくれる。さんこんは、もやもやしてるけど何に悩んでいるのか分かんない、一歩踏み出す勇気がないという人の背中を押すのがすごく上手です。多分誰よりも人を見ているんだと思います。
―ピースボートセンターふくおかを漢字一文字で表すと?
さんこん・ばしょー 「和」。たまたま一緒でしたね。
さんこん ピースボートの平和の和っていうのもあるんだけど、みんなが話しているのが「和(なごみ)」の空間を生んでるなぁと思って。
ばしょー 僕も和やかな雰囲気とか、人との距離の近さとか雰囲気が良いなぁと思って和にしました。
かをりん 「繋」かな。ピースボートセンターふくおかは、色んな人達をつなぐ中継点だと思っています。これから船に乗るためにボラスタをしている人はもちろんなんですけど、過去乗船者の人がふらっと遊びに来てくれることが多いんです。ピースボートセンターふくおかに来ることで色んな人達が偶然出会って繋がっていく……というのがすごく好きです。
さんこん それこそ、沖縄の「ゆんたく会」も「繋がり」って感じだよね。これから船に乗るために頑張っている人、過去に乗った人、スタッフ、あとタイミングが合えば説明会に来た人が集まって話すことで、様々な出会いが生まれています。
―ピーセンに過去乗船者の人が遊びに来るのは良くあることなんですか?
さんこん 他のピーセンではあまり多くないと聞いたことがあるなー。
みしょー でも、福岡は毎週誰かしら来てくれるよね。
さんこん 福岡は同じスタッフが担当してるというのもあって、「このスタッフに会いに来た」みたいな感じで立ち寄りやすいのかもしれない。
―今回お話を聞いていて、ピースボートセンターふくおかはスタッフもボラスタも距離が近くて仲が良いなと感じました。初めてピーセンに行く人にとっては、既に関係性ができている中に飛び込むのはハードルになると思うのですが、何か意識していることはありますか?
みしょー やっぱりボラスタの中には「自分より前から通っている人の仲が良くて、輪に入れない」と感じている人がいて、実際に相談を受けることもあります。多分、これはピースボートセンターふくおかに限らず、どのコミュニティでも起こることだと思っていて。私は、来てくれた人が対スタッフとだけ話して終わってしまうのはもったいないなと思うので、初めて来た人と、元々いた人を繋ぐことを意識しています。これは他の3人もやってることだけど、もう意識してやっているというよりは自然にやっていることかもしれません。 
―ピースボートセンターふくおかのスタッフとしてボラスタの人と関わる中で意識していることはありますか?
ばしょー 一瞬一瞬を大切にすることかな。ピーセンに来る人は「地球一周したい」という目的があるから最初は割引のために来るんだけど、色んな人との出会いとかがあるので、通っているうちにピースボートセンターふくおかに来ること自体が目的になる人も多いんです。船に乗っている時もそうだけど、乗る前にピーセンに通っている時も一生に一回しかない時間だと思うので、そこを大切にしていきたいなと思っています。
―そう思うようになったきっかけは?
ばしょー 自分がお客さんとして船に乗っていた3か月半、毎日24時間一緒に過ごしていた人達も、船を降りたら会いに行かないと会えなくなる。それこそ、ボラスタ期間からずっと一緒だった人たちも、時間がたったら散り散りになってしまうんだなぁと思ったんです。だからこそ、その時間を大事にしたいなと。
―みしょーさんがスタッフとして意識していることは?
みしょー 今までボラスタをやめていく人を見ていて、なんでやめちゃうんだろう、なんで諦めちゃうんだろうって悲しい気持ちになっていたこともあるんですけど、逆にピーセンに来たことで夢とかやりたいことを見つけて出ていく人もいるので、せめてそれを応援できる環境でありたいなと思っています。たとえピーセンに来るのをやめちゃうとしても、ピーセンに来て何か得るものがあったらいいなと思いながらスタッフをしています。
―最後に、これからピーセンに来る人にメッセージをお願いします。
ばしょー やっぱり「来てください」ってことが全てですかね。
みしょー どんなに私たちが頑張っても、来てもらえないことにはどうにもできないんですよね…。出会うまでが本当に大変で…。ピースボートセンターふくおかに来て「違うな」と思ったらそれはそれでいいと思うんです。
ばしょー 「世界一周したい」という同じ目標に向かって頑張っている人がいるっていうのを知るだけで、支えになる人はいると思うんです。なので、コロナ禍の状況ではありますが、可能であればぜひピーセンにも足を運んでほしいと思っています。申し込みをしていなくても、少しでも興味があれば一歩踏み出してピースボートセンターふくおかに遊びに来てください!

終わりに

1時間程度お話を聞いただけでも、同じスタッフが長く担当しているピースボートセンターふくおかならではのアットホーム感をひしひしと感じました。ただ単に割引を貯めるためにボランティアをしに行く場所ではなく、ピースボートセンターふくおかに通うことはコミュニティとしての自分の居場所を持つことになるのだと思います!
スタッフのばしょーさんが言っていたように、乗船するクルーズが決まっていなくても、ピースボートに少しでも興味があればピーセンに通うことはできるので、ぜひ九州・沖縄地方の方は一度遊びに行ってみてください!
ピーセンに行ってみたい…!ボランティア活動をしてみたい…!という方は
情報発信や各種連絡はLINEでおこなっています。ピーセン公式LINEに登録をして、「ピーセンに興味がある!行ってみたい!」とメッセージを送ってみてください。
 
>ピースボート公式ライン
 
クルーズに申し込みをいただいた際には、サポート担当者から電話でボランティアスタッフの案内などもおこなっています。その際にボランティア活動に興味があることを伝えていただければ詳細をご案内します。

 

(文/鷲見萌夏 写真/水本俊也、ピースボート)

PROFILE
sumimoeka
鷲見萌夏(ピースボートデッキ学生インターン)
1999年北海道札幌市生まれ。上智大学新聞学科在学中。
メディア・ジャーナリズムの勉強をしながら「表現」することを研究中。
ライターとして活動する中で、もっと自分の世界を広げたいと思いピースボート101回クルーズに参加。


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