ピースボートデッキ > COLUMN > スペイン・バルセロナ編〜Peace on the Boat trip〜
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シリーズ
SERIES:01 Vol.36
2018/03/16
スペイン・バルセロナ編〜Peace on the Boat trip〜
(1/6)
ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。
笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。
 
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空に伸び続けるタワーは、過去から受け継いだ信頼の証


1・P1110760タワー のコピー 3

真っ赤な色が、シンボリックに会場を埋め尽くしている。彼らが今からここで表現しようとしている世界は、まず互いが手を組み合わせる所から始まるのだった。

 

ここはスペイン、バルセロナの街中。偶然にも、今日が年に一度の祭りの日だったなんて。狭い通路いっぱいに赤い服を着た人々がひしめいている、そんな中を私たちは少し浮き足立ってすり抜けていく。

 

1・P1110752

 

とにかく凄い人の多さだ、とても有名な祭りらしいことが伺える。きっと、この人々の流れつく先に会場があるはず。そこで何かが行われるのだという期待を持って、意気揚々と腰帯を締め合っている赤い集団をかき分けながら、私たちは更に会場の中央へと進んでいった。

 

今、目の前でまさに始まろうとしているそれは、「人間の塔」という、人の上に人が立ちそのまた上に…と、およそ10メートル程の高さにまでなる塔を作るというものだった。組体操にも似たその「人間の塔」だけど、その高さと緊張ゆえに完成した時の高揚感は半端ないんだ。

 

3・ピンク3人2

 

地域のみんなで作る大きな塔、それは人々の生活の象徴でもある。恰幅のいい男たちが大地と共にすべてを支え、おおらかに受け入れる女たちがその足場を整え、未来を真っ直ぐに見据えた少年と少女がその上に立っている。

 

地域というのはまさに「共同体」で、互いの存在があってこそ全体が活性化していく。隣同士にただ住んでいるというのではなく、時には声を掛け合って助け合い、豊かさを分け合うような社会。そういえば私もちっちゃい頃は、近所のおウチに勝手に入っていって遊んでもらったりしてたっけ。ラインを引かれていないから自由に出入りできるんだ。実際的なラインというより、心のね。

 

2・DSCF5247楽器隊

 

すぐ近くの赤い群れから音楽が聞こえてきた。小さなラッパのようなものを鳴らして、高く伸びていく塔に向かってエールを送っている。演奏隊は、タワーの土台をしっかり築くことができるまでは無音で見守っていて、いざその上に人がよじ登り出すと音を鳴らすルールになっているようだ。

 

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PROFILE
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Hinata(フリーライター)
国内を転々と放浪した後、沖縄にたどり着き12年を過ごす。現在は神戸を中心に活動中。ハワイ好きでフラ歴もあり、ロミロミマッサージのセラピストとしての一面も持つ。好きなことは料理・物作り・音楽・読書・写真・旅などあらゆることに興味はつきない。ピースボートで世界一周の船旅(第90回クルーズ、第92回クルーズ)に参加、その物語を綴る。


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