あっという間に時間は過ぎて、沖縄で初めてホクレア号と出会ってから5年後、私はハワイのカウアイ島に住む友人の家に来ていた。実はその子は西表島時代の友人でさ、そして沖縄本島へホクレア号を見に行くよと言ってた子なんだ。彼女がいなかったら私はホクレア号に出会えてなかったな。しかも彼女、当時は西表島に住んでいたのに、気がつけばハワイのカウアイ島に住んでこどもを育てていた。人生って不思議だよね。
そしてある日のこと。カウアイ島のその友人宅でお世話になりながら飛び込んできた話。何と今、ホクレア号がカウアイ島に向かっている!一体何で、どういうこと?
ホクレア号は旅していない間は、ハワイのオアフ島にいるんだ。ほぼ陸に上がってドック入りしている。安全に旅をする為には、細かいところまでの整備が本当に大切なことでさ。海上で不備が見つかったとしても、陸で直すのとは訳が違う。船の上では常に何が起こるか分からないから、整備しながら旅する訳にはいかないんだ。たくさんのクルーの命がかかっているからね。
ホクレア号は相当の時間をかけてひとつひとつ丁寧に、人の手によって祈りを込めるように大切に整備されている。それは船体の内側の布ひとつ見ても分かる。手縫いで丁寧に繕われてるんだ。そうやって長い長い期間、整備されているのが通常。だからハワイに行ってもそう簡単に会えるわけでもなくて。
だけど今回はなんとその長いドック入りを経て、試験運転としてオアフ島からカウアイ島に向かっているとのこと。凄いよ~会えるんだ、また!しかもハワイで会えるなんて、素敵すぎるんじゃない?
ホクレア号の滞在期間を聞けば、私がいる20日間程の期間にぴったり寄り添うようにその間に来て一週間ほど滞在、その間にまたオアフに戻るっていう話。もう縁を感じずにはいられないよね、勝手にだけどさ。そんなわけでカウアイ島でホクレア号が寄港したハナレイと、ナウィリウィリ港どちらにも会いに行くことになったんだ。