ピースボートデッキ > INTERVIEWS > 室井 舞花&恩田 夏絵
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インタビュー
2016/07/07
INTERVIEW Vol.09
室井 舞花&恩田 夏絵
MUROI Maika ONDA Natsue

「私もバイだと思うんだ」同性婚カップルが話すピースボートライフ【後編】(3/3)

LGBTフレンドリーというより、多様性に寛容な職場

――さて、結婚後もお二人揃ってピースボートのスタッフとして働いておられますが、どんな職場なんですか?
恩田 結婚式の準備をしている時に、総務のスタッフに「結婚休暇は5日まで取れるからちゃんと使いなよ」って言われたんですよね。
室井 「結婚式って疲れるから」ってね(笑)。
――“ふうふ”として普通に認識されているんですね!
室井 たとえば洋上勤務だと船に寝泊まりするわけですが、夫婦は同じ部屋で、恋人でも結婚していなかったら別の部屋になるんです。そんな時も私たちは同じ部屋に割り振られる。それも誰かに許可を取ることでも懸案事項でも何でもなく、部屋割りをするスタッフの裁量なんです。
――その「普通」は、ほかの企業からすると稀有なことでは!?
室井 そうなのかもしれません。当事者の友人の中には、あえてわざわざ性的指向について話さない人もいるし、誰に話すかを選んでいるという人もいます。
支障が出そうな人には言わないけど、仲のいい同僚には言うとか。でも、まったく話せる雰囲気の職場ではないという人もいます。それで、転職するときも希望する会社がどれだけ柔軟で寛容かをどう測ったらいいかわからないという人もいるし。
――測るとは?
室井 その会社のサービスを受けたり、面接をするときにわざわざカミングアウトするわけではないし、面接だけだと職場の雰囲気も掴みきれないですからね。
――確かに、どんな職場かは入ってみないと分からないですね!
室井 そうすると、就職の選択肢が狭くなってしまうとも感じます。
恩田 ただ、最近は、当事者ではない人でも、自分の会社をもっと多様な人たちに対応した組織にしたい、という思いで動いているという話も聞きます。
――お二人は職場でもずいぶん自然体ですよね。多様な生き方を受け入れる人が集まっている?
恩田 そうなりやすい環境なんだと思います。国籍や育ってきた環境、背景が当たり前のように違うし、学歴や経歴もバラバラ。 自分と違うのが当たり前の環境なので、性のありかたも要素のひとつというだけなんでしょうね。手前味噌ですが、それはすごく自然なことだと思うんです。
「LGBTフレンドリー企業」という言葉もできて、そういう社会的な流れは素晴らしいし大事だけど、世の中って“LGBTな人”と“そうじゃない人”だけではないし、もっと根本的な多様性をいかに理解していくのかが大事だと思うんですよね。
――「多様」という点では、お二人ともピースボートの経験が大きそうですね。最後に、今、悩んでいる人にメッセージを!
恩田 人様にお伝えできるメッセージなんてないです。恐縮です。でもあの頃と比べれば、少し生きるコツを、下手なりに掴んできたのかな。
自分に居場所がないと考えていた時に勢いで船に乗って、自分が嫌になったり人に泣きついたり、自分を大きく見せようとカッコつけたり…。でも、それを全部「旅」に受け止められたんだなーと思います。「育った土地(家/家族)を離れる」ということと「人と出会う」ことが大きかった。

ヒトはヒトによって傷つけられるけど、やっぱりヒトによってしか癒されないものなんだと思います。人と出会い、癒され、「生き方っていろいろあっていいのかも」と思えるようになった。悩みはつきないですし一生悩み続けると思っていますよ。でもそれが自分だから、それでいいと思うんです。

室井 自分を持て余してしまうときは、自分の内面を見つめるんじゃなくて、できるだけ外に目を向けた方がいい。それも近くではなく、誰も自分のことを知らない遠い場所だとなお良いかも。それを人は「逃げる」と言うかもしれないけど、人生逃げるときがあってもいいんじゃない?と思いますね。それをピースボートで学ばせてもらったと思います。
(取材・文/明知真理子 写真/利根川幸秀、上野祥法、梶浦崇志)
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