そう言えば、この連載の番外編で紹介したハワイの伝統カヌー「ホクレア号」のこと、覚えているかな?ホクレア号は最近、ディズニー映画「モアナと伝説の海」に出てくる船の(航海術の)モデルにもなったりしてるんだけどさ、ハワイではとっても有名な船で。普段はここ、オアフ島に停泊しているんだ。
ホクレア号がハワイアンたちから大切にされているその訳は、無くなりつつあったハワイやポリネシアの伝統文化「星の航海術(スターナビゲーション)」を取り戻し、しっかりと守ったからなんだけど、その壮大な旅路と私たちの世界一周の旅とが重なった時があるっていう事実は、皆さんもうご存知の通り。(※)
そして他にも、オアフで有名と言えば「ノースショア」という場所。世界中のサーファーがこぞって乗りに来るビックウェーブが来ることで知られるその街は、ワイキキからは島を挟んで反対側にある小さな田舎街らしいんだ。話を聞くとここの冬場の波の高さは、大きなものだと6メートル以上にもなるらしいよ。
(※)…番外編「HOKULEA号の世界一周」第4話に掲載しています。
世界の中でも屈指の、危険なビッグウェーブが来ると言われている「ワイメア」「バンザイパイプライン」は、ノースショアでも特に有名なサーフポイント。12メートル級の大波が来る年だけ開かれるというビックウエーブコンテストもあるらしい、その時には開催のニュースが流れるだけで渋滞が起こるくらいなんだって。
もしあなたがどこかで、波がチューブ状に美しく巻き込む映像を見たことがあったとすれば、それはパイプラインの波かもしれない。サーフボードに乗って、紺碧の巨大な波に囲い込まれる一瞬…世界は一体どういう風に見えるんだろうね。
地球の営みが作り出す巨大な水の壁、そして溢れ出す溶岩の大河。ハワイではそんな凄いものたちが日常の中で、私たちの隣で常にうごめいているんだ。そう考えると、こんな小さな島なのにハワイってホントに驚きの空間だよね。