ジャマイカで生まれた、ボブマーレイの歌。その中の言葉を、所々強調しながら歌っていた彼ら。それだけこの曲の歌詞は大事なことを伝えている。「リデンプションソング」の、リデンプションには「解放される」っていう意味があるんだ。
昔、奴隷としてたくさんの人たちがアフリカからここへ連れてこられた。奴隷船に乗せられ、船底へ連れ込まれた。だけど私たちには信じているものがある、強い意志を持っていつか奴隷から解放されるんだっていうのが1番の歌詞。
そして2番の歌詞…手に繋がれた鎖、それは自分自身で解き放つことができる。目の前にあるまやかしを恐れず、あなたの手によってそこから自分を解放するんだって、そうボブマーレイは言っているんだ。
私たちは常に自由なんだよね、自分を自分で縛っているということに気がついたなら、そこから解放してみようよってそう言ってくれている。これは、生き方をうたった歌なんだ。
ツーリストポリスのふたりと私は、この歌を歌った後で互いの距離が縮まり、何だか離れがたくなっていた。結局、それから夕方遅くまでずっと彼らの仕事にくっついて歩いた私。
彼らは街中にいる友だちをたくさん紹介してくれたり、色んなお店の中まで連れて行ってくれたりしてさ。ここにはこんな面白いものがあるんだよって、モンテゴベイの小さな街の彼らの日常を惜しみなく見せてくれたんだ。
だけどそんな中、ふと思い出したことがある。「ジャマイカでは気をつけて」って言われていたことを…そしてこの後、その言葉の意味を深く考えることとなったんだ。
ジャマイカ・モンテゴベイ 後編へ続く…
(取材・文・写真/Hinata)