帰り道は歩きで港近くの街に向かった。そしたら途中でラム酒「バカルディ」の大きなお店を見つけたよ。2階建てのライトな赤が印象的な建物、日本でもバカルディは有名だよね。
ラムって南国のお酒なんだなぁって妙に実感したよ。気になって後で原産国をチェックしてみたんだ、そしたらバカルディのラムの中でも、8年熟成高級ダークラムの「バカルディエイト」っていうのがバハマで作られているようだった。
きっとこだわりの一品なんだろうね、キューバンシガー(葉巻)との相性は抜群らしいよ。ここで飲んでみたかったけど、空腹だったので素通りしてとりあえず港に向かって歩いた。
そうそう、禁酒法っていうのがあったんだって。昔、お酒は違法だった時代があるみたいなんだけどさ、その頃にこのバハマは密輸の中心地だったって話。まるで映画のストーリーみたい、カリブ海ってやっぱドラマチックだわ。
今じゃあ考えられないけど時代が変わるとホント色々。バカルディはSINCE1862ってなっているから、禁酒法の時代より遥かに昔からあるってことかな。禁止された時代を経ても変わらず愛され続けているお酒かぁ、粋だね。
そうこう言いながら歩いているうちに街に到着。暗くなったらお店は全部閉まってしまうらしく、商売っ気の無さが面白い。バハマって、色んな意味でどこか極端なんだよね。
ようやく見つけたレストランバーに入ると、どこから集まったんだというくらいにお客さんがわんさか。注文をするにもままならない程の混み具合が笑える。昼間に入ったレストランはガラ空きだったのに、この違いって一体…美味しかった昼間のカクテルを思い出しながら席に着く。
そしてまたもや、例に漏れずアイランドタイムを体験した私たち。何かって言うと、30分程たってようやく注文できたかと思いきや、待てども待てども料理はやって来ずに入店から1時間近くが経過。後から来たお客さんの料理は出てるのにこっちはまだ?って聞くと、ウェイトレスが三人集まって何やら話し込んでいる様子。あまりの神妙な雰囲気に何だかちょっと笑えてきてさ。
「何かを相談してるよ」って友人のツッコミ。そして、やたら長い相談が終わり解散した三人…で、問題が解決したのかと思いきや何とそのまま放置が続き、ついに私たちの船の出発の時間になるっていう世にも悲しいオチ。
「放置プレイで終了?」最後のツッコミの勢いも弱く、とぼとぼと暗い道のりを空腹感にうちのめされながら帰って行く私たち。あーあ、南国ロブスターのフリッター食べたかったなぁ…。