ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。
笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。
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極寒での奇跡の出会い!暖かい幻のような時をあなたと
アイスランドに上陸する前辺りから、私の周りでミラクルが頻繁に起こり始めていた。
たぶん、そういう人は他にもいたはず。海の上で波に揺られ続けてると、体も心も大自然に近い感覚になってくるんだ。だから、自然界のものとシンクロしやすくなってくる。
どういうことかっていうと、「あっ、来るかも」ってのがわかるんだ。例えばそれは、大きなアーチの虹が出る瞬間。そして、生き物たちがその姿を見せてくれる瞬間。いつもと違ってなんかソワソワして、デッキに行かなきゃって思い立ってそこに行く。そうしたらかなりの確率でそれと出会える。
虹は、船の上で何度か見てるんだ。遮るものが何にもないから海にポッカリと出たりするよ、欠片みたいなのもあるし長いのもある。だけどさ、船体の両側を囲むように海から出て海に戻る、船全体を包み込む形で囲んでいるどでかいアーチは初めてだった。
その時は、夕ご飯を食べ終わって廊下を歩いている途中で、いつもはすぐお部屋に帰るのに急に「デッキに行こう」って思い立ってさ。階段を昇って誰もいないデッキに出たら、薄っすらな虹の欠片を見つけた。あっ、やっぱり!出るような気がしたんだよなぁ~って見てたら、それがぐんぐんと伸びて大きくなって二重のアーチの虹になったんだ。
驚いて急いでシャッターを押してみたものの、大きすぎてもちろん携帯の画面には収まりきらなかったよ。それは夕日が水平線へと沈む、その直前のほんの10分くらいの出来事だったんだ。小さな欠片からどんどん大きくなっていく過程ってワクワクするよね、最終的にあんなに完璧なアーチの虹になるなんて…ホントに大自然からのギフトとしか思えないよ。
ある日の午後には、イルカの群れ。船の廊下を歩いていたらその大きな窓越しに、船が起こすさざ波に乗って遊んでいる姿が驚くほど真近に見えたり、海を眺めながらランチしてたら海面で跳ねる集団を発見したり…イルカの出る時って、なんだかキラキラした時間が流れるんだよ。みんなの笑顔もホントに最高なんだ。
そうそう、デッキの手すりにもたれてボーッと海の中を覗いていた時に、めちゃ大きなサメがゆったりと逆方向へ泳いで行くのも見たことあるし、海鳥の大群が気流に乗って、デッキのすぐ横を乱舞している姿も圧巻だった。とにかく色んな生き物たちと出会えるのが世界一周の船のデッキ。