ヨーロッパでは、コーヒーといえばエスプレッソなんだろうね、よく目にする光景は小さいカップで飲んでいる姿。そして後で分かったのは、コーヒーではなくキャフェと呼ぶのがフランス語。「アン キャフェ スィル ヴ プレ」ってな具合で注文するみたい。ちなみにビールは「ビエール」なので注文するなら、はい、皆さんご一緒に…「アン ビエール スィル ヴ プレ」。そうそう、そんな感じ。
エスプレッソを片手に持って、カフェの中には入らず道路沿いの外席に座ってみる。カウンターでの立ち飲みと席に座るのでは値段が違うんだってさ。スペインでもそう言われたな、日本とはシステムがかなり違うよね。お水も、日本では当たり前についてくるけど海外は別料金の場所が多かった。ここでは出してくれたけどね。確かに、水無しでこのエスプレッソを飲みきれる自信はないな。
甘い甘いエスプレッソを啜りながら、現在地を確認してみようと地図を出して机に広げる。今いる場所さえすでに分からないよ~と思って、キョロキョロしていたら珍しくおばさん客が一人店から出てきた。おもむろに話しかけて、今いる場所を聞いてみたよ。
もちろんフランス語はさっぱり分からないから地図を指しながら。そしたら周りのおじさんたちと一緒に、言葉の分からない私に一生懸命ジェスチャーで教えてくれてさ。そういう優しさってほんとに嬉しいよね、私も、ちゃんと言葉の勉強しなきゃなぁってまたもや反省。やっぱりその土地の理解度が格段に違ってくる感じがするよ。
英語ができれば海外どこでも大丈夫ってのは完全なる迷信。スペイン語、フランス語、イタリア語なんかも場所によっては必要だ。もちろんそれ以外にもだけどさ。興味を持つことって大事だね、予備知識があるとだいぶ違う。
言葉を知りたいって思ったのは旅をしてから初めて思ったことだな、日本にいるだけなら別に興味もなにもなかったかも。地理や歴史もそうだけど、行ってみて初めて興味がわく。
「自分が知っている場所」として、もっと知りたいって思える。学校で習うのとは違う感覚なんだ、記憶や勉強よりも「体験する」ってことは、とても深い。だから若いうちからどんどん旅に出てみるといいなぁって思うよ。今がもうそういう時代になってるよね、インターネットで世界も近くなってるし実際に行きやすいはず。