ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。
笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。
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「自分自身の力で向き合えてるか?その奥に隠された野生」
ケープタウンは、南アフリカの中でも他の地域とは少し雰囲気が違うんだ。街中はどちらかというとヨーロッパ的な風景。お洒落なビルが空高く立ち並び、2階建ての観光バスが走る道路は広く整備されている。そんな街の近辺では砂のでこぼこ道などどこにも見当たらない。
すっきりしていて住みやすそうな街ではあるけど、アフリカらしさという視点から見るとなかなか賛否両論な街だそうだ。南アフリカに初めて白人がやってきた街、そしてここから内陸部へと西洋化が広がっていった起点ともいわれている場所。ここをアフリカと呼んで欲しくないと言っているアフリカ人もいる…それほどに西洋化したスタイルの街はアフリカという名前に沿いづらく、確かにちょっとした違和感を発していた。そしてここでもまた色んな人種の人々が暮らしている。そういった昔からの住人たちの複雑な想いは、ふと立ち寄っただけでは見えにくいのが実情なのかもしれないね。
街の中にあるお店を覗いてまわる。細長いビルの中に、お店がキュッと並んだ空間に入り込んだ私たち。大量の缶の蓋を合わせて作った楽器や木彫りの動物、カラフルな模様の器など独創的な手作りものがあちこちに陳列されていて、まるでミニチュアのアフリカを見ている気分になってくるんだ。
そんな楽しい民芸品屋さんの隣に、手作りの洋服屋さんがあった。原色で大柄模様の布から作り出される洋服は、体のラインに沿ったシルエットに仕立て上げると派手なようでいてとってもスタイリッシュに見える。こういったデザインも西洋文化との融合から始まり、洗練され独自なものとなってきたんだろうね。
洋服屋の奥に入ると、ミシンを踏みながら器用に服を作っていた黒人男性とパチリ目が合ってさ。私に何やら色々と話しかけてきてくれるんだけど、訛っているようであまり英語が聞き取れなくて。後でその時そばにいた友だちに聞いたら、ナンパされてたんだよって。なるほど、ナンパは全世界共通の男の文化なのか。何だかナンパが世界の謎を解き明かす凄いもののように思えてきたのは私だけ?