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コラム
2021/03/08
街全体が世界遺産!サンクトペテルブルグの歴史、必見スポットまとめ

 

 

ヨーロッパ一美しいとも称され、街全体が「サンクトペテルブルグ歴史地区と関連建造物群」として世界遺産に登録されているロシア第二の都市サンクトペテルブルグ。今回は、サンクトペテルブルグを世界遺産、歴史、グルメ、お土産の観点からご紹介します!

サンクトペテルブルグの歴史

風光明媚なサンクトペテルブルグですが、なんとこの街ができたのはほんの300年前。1703年にピョートル大帝がバルト海に面した拠点として港と要塞を築くまでは、辺り一面に何もない沼地だったそうです。豪奢な宮殿が立ち並ぶ今の姿からは想像できませんね…!
「サンクトペテルブルグ」という地名の名付け親も、ピョートル大帝です。サンクトペテルブルグはドイツ語風の名前(※「ドイツ語風」なだけで、ロシア語です。ややこしい……笑)で、「聖ペトロの街」を意味しています。第一次世界大戦でドイツと敵対した際には、ドイツ風の名前を避けるためにサンクトペテルブルグをロシア語に直した「ペトログラード」に改名。さらにその後のソ連時代には指導者の名前にあやかり「レニングラード」に改名、ソ連崩壊後に再びサンクトペテルブルグという名称に戻りました。これだけ名前が変わっていることからも、短いながらも濃密な歴史を抱えている街ということがうかがえます。

サンクトペテルブルグから訪れたい世界遺産

ペテルゴフ宮殿(ピョートル大帝の夏の宮殿)

ペテルゴフ宮殿は1714年から1723年にかけて、ピョートル大帝の住居として建てられた宮殿で、世界遺産に登録されています。最大の見どころは宮殿の下にある公演の噴水群!全部で150以上の噴水がありますが、どれもポンプや電力を一切使わずに、自然の高低差による圧力のみを利用した作りになっているというので驚きです。

エカテリーナ宮殿

サンクトペテルブルグを創建したピョートル大帝が妻のエカテリーナのために建てたことからその名がついたエカテリーナ宮殿。こちらの建物も世界遺産です。バロック様式で建てられた宮殿の青と白の美しい外見も印象的ですが、最大の見どころは大広間。ヴェルサイユ宮殿の鏡の間を模してつくられたこの広間は金色の彫刻で埋め尽くされ、自然光が金や鏡に反射する豪勢な空間です。また、壁一面に琥珀が貼られている「琥珀の間」や、中央の階段をのぼった先にある有名な2体の天使像も必見。

エルミタージュ美術館

サンクトペテルブルグの世界遺産は「サンクトペテルブルグ歴史地区と関連建造物群」として広い範囲が対象です。そういう意味でエルミタージュ美術館も世界遺産の一部だといわれています。
所蔵品は全部合わせると300万点を超え、1日や2日では到底時間が足りないほどボリューム満点なエルミタージュ美術館。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ゴヤ、ルーベンス、レンブラント、モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャンなど名だたる巨匠たちの作品が展示されています。エルミタージュ美術館は4館の建物からなる大きな美術館で、展示室の数は400室にもなるのだとか。そのため、お目当ての作品がどこにあるのかチェックしてから訪れるのがよいでしょう。絵画だけでなく宮殿装飾も美しいので要チェックです。
ちなみに、エルミタージュとは「隠れ家」という意味で、元々は皇帝が個人的に収集した美術品を眺めるために建てたものだそうです。世界一豪華な隠れ家ですね(笑)。

血の上の救世主教会

ペテルゴフ宮殿(ピョートル大帝の夏の宮殿)、エカテリーナ宮殿、エルミタージュ美術館と同じく必ず訪れておきたいのが、地の上の救世主教会。もちろんここも世界遺産に登録された歴史地区の一部です。
なんとも物騒な名前の教会ですね。実はここ、農奴解放令などさまざまな改革に着手した皇帝アレクサンドル2世が、1881年に暗殺された場所なんです。息子のアレクサンドル3世が死を悼み、殺された場所の上に建てたのがこの教会。そのため「血の上の救世主~」という呼び名がついているんですね。純ロシア風に建てられた教会はネギ坊主のようなカラフルな丸い屋根が特徴的。当時の一流画家がこぞって制作に参加した内部の壮大なモザイク画も、とっても美しいんです!

聖イサク聖堂

世界遺産を構成する建物として最後にご紹介したいのが、40年という長い月日をかけて1858年に完成した帝政ロシアのシンボル「聖イサク大聖堂」です。その高さは約100mと、世界最大級の教会建築のひとつです。サンクトペテルブルグはもともと沼地だったため地盤が緩く、この大きな聖堂を建てるために2万本以上の杭を打って土台をつくったそうです。モザイクによって描かれた壁画や、大理石やクジャク石を使って装飾された豪華な内装は息を飲む美しさ。また、ドームの部分は展望台になっており、そこから望むサンクトペテルブルグの街並みも格別です。

サンクトペテルブルグのおすすめロシア料理

ボルシチ

刻んだビーツが入っているため真っ赤な色が特徴的なロシア料理の定番。あったかいスープが身体に染みる~

ピロシキ

日本でピロシキというとパンを揚げているものという印象がありますが、本場のピロシキは中に具材を入れたパンを焼いているのが一般的です。具材はジャムなどの甘いものから、サーモンなどの魚介、肉、野菜とバリエーションも豊富。

ビーフストロガノフ

サンクトペテルブルグのストロガノフ家でつくられた家庭料理が広まり、その名前がついたビーフストロガノフ。日本ではハヤシライスのように牛肉ときのこをデミグラスソースで煮込んだ料理というイメージがありますが、本場サンクトペテルブルグではホワイトソースで煮込まれているものが多いです。ぜひ本場のビーフストロガノフをご賞味あれ!

ペリメニ

ロシア風の水餃子。中華料理の水餃子ととても似ていますが、サワークリームをつけて食べるのが特徴。野菜やお肉のうまみに、さっぱりしたサワークリームがとってもあうんです👍。

サンクトペテルブルグで買えるお土産

マトリョーシカ

ロシアを訪れたら、ひとつは買っておきたいですよね~。手書きで顔が描かれているものが多いので、ぜひじっくり眺めてお気に入りの一品を選んでください!

終わりに

今回の記事ではサンクトペテルブルグの世界遺産、歴史や観光スポット、おすすめのロシア料理、お土産についてご紹介しました!
どこの国でもそうですが、建物に秘められたストーリーや、それを作った人物のプロフィール、時代背景などを知っていると、旅はより充実したものになります。
サンクトペテルブルグは街自体ができてから300年と、短い中にギュッと濃い歴史が詰まっているため、他の地域に比べて勉強がしやすいです。ぜひ、事前に知識をインプットしてからサンクトペテルブルグを訪れて、より充実した旅にしてください!
サンクトペテルブルグを訪れるピースボートクルーズはこちら!

>ピースボート地球一周の船旅 2022年4月Voyage111(北欧&アラスカコース)

(文/鷲見萌夏 写真/PEACEBOAT、中村充利、水本俊也、Adobe Stock、shutterstock.com)
PROFILE
sumimoeka
ピースボートデッキ学生インターン
1999年北海道札幌市生まれ。上智大学新聞学科在学中。
メディア・ジャーナリズムの勉強をしながら「表現」することを研究中。
ライターとして活動する中で、もっと自分の世界を広げたいと思いピースボート101回クルーズに参加。


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