ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。
笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。
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終わりから始まる旅・美味しいミステリー世界へようこそ
さて。長かった船旅も過ぎてみればあっという間だ。105日間の南周りの旅が終わり、日本へと到着した私。この旅で色んなことを感じたし、考えた。その内容はこれまでのお話を読んでもらえたら分かるように、どこか心の深い部分を探し求めるような旅だったんだ。
日本で日常生活に戻った私は、もっと違う世界も見てみたくなった。旅先が変われば感覚も観点も変わる。今ちょうど目の前にあるのは「ヨーロッパ&カリブ海周りの旅」のパンフレット。ヨーロッパって何かサラッとしてそうじゃない?前回の旅とガラリと変わっていいかも…
ということで。思い立ってみちゃったよ、前回の旅から約4ヶ月後。今までとこれからの旅を「本」にしようと決めた私は、まるであの時にワープしたかのように世界二周目のクルーズを始めていたんだ。そんな訳で、もう一度。「Let’s see the new world, again!」
まずは近場のアジアから…ふと気がつけば、もう台湾に到着していたよ。台湾と言えば?そう、美味しい屋台!中華街なら日本でもよくあるけど、台湾となるとまた料理や味付けも違ってくる。屋台でちょっとづつ色々と食べてみようと、ウキウキしながら足取りも軽く出掛けた私たち。
早速、道でタピオカ入りのジュースを飲んでいる人を発見。まずはこれだな、キョロキョロお店を探すと道に小さな屋台がポツンと。「珍珠」と書いてあるのがどうやらタピオカらしい。ジェスチャーでおばさんに注文すると、大きなシェイカーに材料を入れて笑顔でシャカシャカと軽快に振り始めた。何だかちょっと楽しそうだよ。値段は30元なので120円ほど。やたらに甘いそのタピオカドリンクを啜りながら、街角を曲がって屋台の並ぶ道を進んでいく。
そこら一帯は屋台といっても、奥はちゃんとした屋根と壁のあるお店の造りになっていてさ。店の前が屋台風で、店の入り口が大きく広がっていてそこにコンロや鉄板や調理台があり、そこで調理しているんだ。
細く切られた麺を大量に茹でている大鍋の隣では、トロミのついた野菜とミンチ肉のスープが煮込まれている。ご当地のルーロー飯や魚汁、野菜の炒め物、とにかく全てが美味しそうに目の前で作り上げられていく。いい匂いだけでなく、作っている過程をまるで「料理ショー」のように見せているから、通りかかると誰もが思わず覗き込んでしまうというシステム。
そういえば、ここの近所には大きな屋台村があってね、夜になるとそこはたくさんの人でごった返すんだ。日も落ちて暗くなった街中を照らすド派手な電飾の看板たち。賑やかな雑踏の中、狭い座席にぎゅっと詰まって座り、サッと注文して美味しそうに黙々と食べてはほんのり笑顔で立ち去っていく人々…屋台の醍醐味だよね。