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インタビュー
2016/06/02
INTERVIEW Vol.6
瀬戸 麻由
SETO Mayu

周を重ねるごとに深みを増す
ピースボートの船旅の生かし方(2/2)

2,3周目の船旅はスタッフとして乗船。自身の成長を生かす乗り方にシフトする

そして、瀬戸さんは第77回クルーズにCCとして乗船を果たす。
瀬戸 英語力はまだまだでしたけど、一度乗船しているという経験が評価されて、CCとして乗ることができました。専門用語が出てくることが多いし、命に関わるようなセンシティブな話題もあって、細かいニュアンスまでちゃんと伝えなきゃ!って。事前に話のテーマについて勉強もして、かなり神経を使いました。
また、再び「おりづるプロジェクト」にも関わることができた。
瀬戸 第72回クルーズのように被爆者の方がフルクルーズ乗船されていたわけではないのですが、一部分だけ「おりづる」のイベントがあって、ちょっとだけでも関われたのは嬉しかったですね。船上の小さな企画でしたけど、被爆者の方々のお話を、日本語が母語ではない人のために英語に訳して伝えるという機会があって、「前回よりも貢献できてる!」って感じがして…。CCとして乗って良かったなと思えました!
初めての船旅は無力感に襲われたが、今回はさまざまな問題を人に伝えるという役割も担うことができた。貢献意識の強い瀬戸さんにとって、通訳という役割を持った2度目のクルーズは充実したものとなったようだ。そして翌年、瀬戸さんは3度目のクルーズに参加する。この第80回クルーズは、今までの船旅と大きく環境が変わった。
瀬戸 ユース非核特使に任命していただいたので、クルーズ中はおりづるプロジェクトのメンバーとして活動しました。今までは、お客さんとして話を聞くだけの立場や、被爆者のおじいちゃんおばあちゃんのサポートをするお手伝い的な存在でしたが、第80回クルーズでは証言会にもしっかり参加できました。“どのように証言会を進めたらより伝わるか”など、プロジェクトメンバーとして企画・進行全般に関わり、必要と思われるときは自分がスピーチすることもあって充実していましたね。
ユース非核特使
自らの体験に基づく被爆証言で、核の怖さを国際社会に伝える役割を担う『非核特使』。それに対し、被爆の実相を次世代へ伝えるために活動する若い世代に付与されるのが『ユース非核特使』だ。軍縮、(核兵器の)不拡散の分野で活発に活動する若者が選出される。『非核特使』『ユース非核特使』は外務省が委嘱する。
瀬戸 もっと世界中の人がつながれたら、それが平和にもつながると思うんです。
世界を周回するたびに新たな世界と出会い、それを吸収することで大きく成長していった瀬戸さんは、“人とのつながり”に価値を見出す。それは「おりづるプロジェクト」「水パ」「ユース非核特使」から得られた確かな経験則だ。3度目の旅から帰国後、そんな彼女が仕事として選んだのは、まさしく“人と人を結ぶ”職業、「結婚式のプロデュース」だった。
瀬戸 地元の広島で地域に貢献できるような仕事をしようと思って就職活動をしていたところ、“社員全員世界一周”って言うビックリなキャッチフレーズを掲げた『株式会社CRAZY』に出会ったんです。東京での就職は考えてなかったので、最初は面白そうだなーというくらいの軽い気持ちで説明会に行きました。でも、そこで人生の目標を聞かれたので、思い切って「世界から核をなくしたいです!」と言ったんです。普通はいきなりそんなこと言ったら引かれますよね。でも、ここのみんなは「それ、いいじゃん」みたいな反応で、もう嬉しくなっちゃって。
話はトントン拍子に進み、広島ではなく、東京の会社でウエディングの仕事をすることになった。そんな中、瀬戸さんの人生の目標は今でも『核廃絶』、そして『世界の平和』であることに変わりはない。
瀬戸 世界って、ローカルの集合体じゃないですか。だから、私は地元で頑張ろうと思ったんですけど、なかなか平和につながっていると感じられる具体的な仕事を見つけられず、迷っていたんです。そこでこの会社に出会って、ウエディングの仕事をすることになった。最初は成り行きみたいなところもあったんですけど、実際にやってみて思ったんです。家族って、世界、ローカルとかの人のつながりの最小単位だから、家族が平和なら世界の平和につながるなって。
瀬戸さんは勉強熱心で思慮深く、豊富な知識を駆使してさまざまな方面から物事について深く考えるが、導き出される答えはいつだってシンプルだ。
瀬戸 東京で力をつけて、いずれ地元広島に貢献する何かができれば、という思いもありますが、今は目の前の新郎新婦と向き合って、全力で「家族」がスタートする最初の一歩をプロデュースしていきたいです!
取材協力:CRAZY WEDDING
(取材・文/太田史郎 写真/利根川幸秀 写真提供/瀬戸麻由、ピースボート)
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