気分はサバイバル!? ビーチでBBQ
――マジュロのビーチで遊んだ時はBBQができるところを見つけて、急だったけど使わせてもらいました。ホントはダメだって言われたんですけど『お願い~!』ってジェスチャーで頼み込んで(笑)
――言葉が通じないのによくそこまで交渉できますね~。
大沢 1万円分ぐらいお肉とか食料を買い込んじゃいました!
――スーパーで? どうやって移動したんですか?
大沢 タクシーだったかな…。いや、ヒッチハイクですね! 女子4人で
――ヒッチハイクの味をしめちゃってる(笑)。
大沢 アハハ! 近くに落ちていた椰子の実とかで火をつけて、もうサバイバルみたいな感じでした
――もう楽しいエピソードしか出てこないですね。写真を見せてもらうとイースター島にも行っているし、かと思うと何気ない街角でのんびりしているし、常に笑っていて本当に楽しんでる雰囲気が伝わってきます。
大沢 最初は英語とか勉強もしようと思ってたんですけど、すぐやめちゃって(笑)。旅をするうちに英語ができなくてもなんとかなると分かって、ジェスチャーを磨きました(笑)
ピースボートの恋愛事情って…?
――船ではどう過ごしてたんですか?
大沢 ヨガをやったり、フラダンスやサンバをしたり。あと、クリスマスや発表会などのイベントで船内を装飾するチームに入っていたので、イベントに間に合わせるように朝まで飾り付けをしていました
――もともとアート系というか、何かをつくったりすることは得意なんですか?
大沢 それまではやったことなかったんですけど、いつの間にかできるように(笑)
――船の中でどんどん新しいことを始めていったんですね!
大沢 友だちにも恵まれたなっていう感じです。同室になった子もすごく気が合って、日本に帰ってからも会ったりしてますよ! いっしょにディズニーランドに行ったりとか、沖縄の友だちができたので会いに行きましたし。105日だけでこんなに仲良くなれるんだ~ってくらい仲良くなりました。恋愛の話とか、何でも相談できるし
――ところで船で恋したりとかは…?
大沢 船で出会っていい雰囲気になるカップルもいましたよ~。いろんな国をいっしょに回っているのを見ると、いいな~って思いました
――そもそも旅行が好きという共通項もあるし、長い時間をいっしょに過ごすとたくさん話もできるし、距離も縮まるのかもしれませんね! 大沢さん自身は?
大沢 私は日本に彼氏がいたので…。同じ境遇の子と『私たちは彼氏一途を貫こうね!』って話してました(笑)
――(笑)。
大沢 なかなか連絡もできなくてそれは寂しかったですけど、港に着くたびにフリーWi-Fiを探してLINEで連絡をして(笑)。あと、旅をするうちに、タヒチとかブラジルとかいっしょに来たいな、見せてあげたいなって思う場所ができたり
――伝えたいことをたくさん心にためて帰ったんですね~!
「世界一周ってすごいこと過ぎる」と思っていた
――そもそもどうしてピースボートに乗ろうと思ったんですか?
大沢 そうですね…、もともと旅行は行きたかったけど仕事もあるしという感じだったんです。そのあと家族の介護などがあって仕事を辞めたんですけど、家にいるといろいろ考えちゃって、あれもしたい、これもしたいと悩んでいるうちに、海外に行きたいと思うようになりました
――そうだったんですか…。
大沢 介護が終わってから就職も考えたんですけど、ちょっと疲れちゃっていたし。そんな時、友だちと行った居酒屋でたまたまあのポスターを見かけて。それまでは世界一周なんてすごいこと過ぎると思ってたんですけど、その時は勇気を出してすぐ電話で問い合わせて説明会に行って、乗ることになったんです
――急に行動力を発揮! タイミングが合ったんですね。
船に乗ると、周りの人が「否定しないタイプ」だった
――船旅はピースボートが初めてですよね?
大沢 初めてです! 初めは船酔いがすごくて、耐えられるかなと思ったんですけど(笑)。まあ酔い止めもあるし、工夫して慣れていきました
――船に乗って変わったことってありますか?
大沢 『なんとかなる!』って思うようになったし、なんか『どんどんやろう!』って感じになりました。何でも挑戦しなきゃって。今までは狭い世界で生きてたんだなって実感して。船に乗ってみると、周りの人が人を否定しないタイプだったんですよ
――それはどういうこと?
大沢 楽しいことをしようっていう子が多かったです。乗る前は『世界一周するんだ』なんて言ったら、まず『大丈夫!?』とか心配されることが多かったんですけど、船だとそれが普通だったというか
――そんな考え方もある、と。
大沢 それまでは私も、世界一周ってお金もかかるし普通にできることじゃないし、環境とかもあるし…と迷っていたんです。まさか自分がそんな風に海外に行くなんて思ってなかったけど、行ってみたら意外とできたというか(笑)
――そして世界が広がったんですね! では、これからピースボートに乗ってみようかと考えている方にメッセージを!
大沢 迷っているなら、まず実際に乗った人に話を聞いてみるのがいいと思います。私自身も参加してみて、やってみると意外と簡単だったと言うとおかしいですけど、行けちゃうんだなって思って。世界一周って実際に『できる』んですよ。興味さえあればチャレンジした方がいいです!
取材協力:凸凹kitchen
(取材・文・写真/明知真理子 写真/ピースボート 写真提供/大沢麻美)