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インタビュー
2016/04/20
INTERVIEW Vol.4
安藤 美冬
ANDO Mifuyu

「地球を体験している!という感動を味わってほしい」(1/2)

PROFILE
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安藤 美冬[フリーランサー]
日本と海外を行き来しながらさまざまな仕事を手がける独自のワーク&ライフスタイル実践者。講談社ミスiD選考委員、『DRESS』『TABI LABO』連載など幅広くこなす。現在、KLMオランダ航空の広告に出演中。近著に『会社を辞めても辞めなくてもどこでも稼げる仕事術』(SBクリエイティブ)がある。オンラインサロン「Wonderland」主宰
公式ウェブサイト QREATORS 安藤美冬
 
組織に雇われないフリーランサーとして1年の半分を海外で過ごしながら、書籍や連載の執筆、オンラインサロン「Wonderland」の運営、大地の芸術祭「越後妻有アートトリエンナーレ」広報などさまざまな仕事を手がける安藤美冬さんは、2014年、2015年に水先案内人としてピースボートに乗船しています。ご自身もその経験を通して大きな気付きがあったと言う安藤さんに、船旅の魅力について、そしてピースボートでの体験について、詳しく伺いました!

なぜか「船旅」に縁のある人生を送っています

私にとって船旅はすごく縁があるんです。先日も内閣府が主催する「世界青年の船」という青年向けの船上リーダーシップ研修事業にスタッフとして参加したのですが、もとはと言えば20歳の時に参加青年として乗船したことがあるんです。あれから縁あって、15年間の時を経てスタッフとして再乗船がかなったんですね。更に遡ると、実は初めて海外に出たきっかけも船でした。1996年、高校生の時に、東京都が主催している「洋上セミナー」(現在は廃止)という、これもまた国際交流事業に参加したときのことです。行き先は、中国の北京、上海、天津の三都市でした。
こうして船でおこなわれる事業に10代から縁があるわけですが、家系的にも、多少なりとも海外とのつながりがあります。父は中学・高校で社会科を教えている先生で、子どもの頃から父が授業で使用する教科書や世界地図に囲まれて育ったんです。父は私によく個人授業をしてくれたんですけど、やっぱり大航海時代の話が一番好きで(笑)。
一方、母親の家系はマレーシアでの海外暮らしが長く、幼い頃に見せてもらった、異国情緒あふれる古い写真にたいそう興奮したのを覚えています。ゴムの樹が生い茂ったジャングルみたいなところで、家族写真を撮影していたのですね。
こうした個人的なストーリーも手伝って、10代半ばから世界各地をまわる経験ができたことが、私の宝だと思っています。飛行機も長距離バスも船も、たいていの乗り物は制覇しています(笑)。だからこそ、ピースボートの水先案内人のオファーをいただいたときは、「ついに来たか!」と思ったのが正直な感想です(笑)。以前から居酒屋などでポスターを見ていて、「こんな船の事業もあるのか」と密かに気になっていましたから、ああ、やっぱり私は船旅にご縁があるんだなと感じましたね。もちろん、二つ返事でOKしました。

あえて時間がかかる「船旅」にこそ、現代では意味がある

ひとつ言えるのは、船は、遅い(笑)! 乗組員に聞いたところによると、「飛行機だと1時間で移動できるところを1日かけて進むのが船」なんだそうです。船は、飛行機の24倍遅いわけです。これって一見、とても不便なように思えますが、私は船旅を経験してみて強く感じることがあります。遅い、そして不便だからこそ、現代では大きな意味があるのだと。今はとかく、「速さ」が重宝されますよね。早く目的地に行くために直行便を使って、浮いた時間でいろんな観光地をめぐるというのが旅の鉄則の一つじゃないですか。でも、繰り返しますが、船はやたらと時間がかかるんです。たとえば2015年のピースボートで言うと、カタールのドーハからサントリーニ島まで行くのに、飛行機であればトランジットの時間を入れてもおそらく半日で着くところを、船は10日間もかかるわけです(笑)。
それを単に不便だと片づけるのはもったいない。あっという間に着かないからこそ得られるゆとりというか、時間がある。もちろん、そのゆとりや時間が何に変わるのかはわからない。本を読む時間が増えるだけかもしれないし、人と交流する時間が増えるのかもしれない。人によっては、睡眠時間が増えるだけかもしれないけれども(笑)。ともあれ、速さを追求する飛行機のような乗り物では決して味わえない、「ゆとり」とか「スペース」みたいなものが、船旅にはあるわけです。
もっとシンプルな話でいうと、船旅ならではの経験があります。それは、360度オーシャンビューである素晴らしさだったり、日中は見渡す限りの青い空を、そして夜には一面の星を堪能できる。また、スエズ運河を通過するといった、船ならではの体験もできます。右にシナイ半島、左にアフリカ大陸を見ながらスエズ運河を船で進む時間は、感動の一言でした。地球を体験している! そんな気持ちになったものです。
ピースボートが楽しいのは、こうした「ゆとり」「スペース」が、私たち水先案内人にもたくさんあることです。これを読んでいる方々は、そもそも水先案内人は何をするのか?と気になっていることでしょうが・・・。私も、実際はよく分かりません(笑)。仕事内容がつかめないほど、自主性に任せてもらえるからなんですね。基本的には、ピースボートの乗船者に向けて、船内で数回の講演をします。その多くは、たとえば私にとっては「働き方」「ソーシャルメディア」といった専門分野についての講演です。それ以外にも、起業したい人に向けて、Q&Aオンリーのセミナーをやったり、お客さんといっしょにごはんを食べたり、映画を見たり、イベントに出たり、時々人生相談に乗ったりする。こうした、ゆったりとした時間は、かけがえのないものです。私もこれが仕事だ、水先案内人だ、ということは忘れて、一緒に船旅をしながら考え事をしたり、人生について計画を立ててみたり、笑ったり泣いたり悩んだりしてました。
話は少し変わりますが、今、「あえてスピードを落とす」ことが時代のキーワードだと思うんですね。たとえばスローフード。生産地が明快な食材を使って、丁寧に料理をしたり、自宅でプチ栽培をしてみたりする動きが、都市部にも出現しています。ぬか漬けを漬けてみたり、自宅で梅酒を作ってみたり…。あと、アメリカのポートランドが注目されているように、一杯一杯ハンドドリップで淹れたコーヒーショップが流行したり、職人さんがハンドメイドでつくった革製品や食品などのプロダクトが見直されたりしている。機械でつくられた、より多くより早くという生産のあり方に疑問が投げられ、手間かけるあり方が見直されているわけです。
そんな中、私自身もスローライフだ!と、始めてみたのが手紙です。これまでメールで済ませていたことを、万年筆でお礼状を手書きすることからチャレンジしています。
「デジタルデトックス」にも使えるピースボートの旅
私はこれまで、ネットが随時接続されているような日々を送ってきたのですが、実はここ半年間くらい、「デジタルデトックス」を実践しています。きっかけは、2015年に乗船したピースボートです。9月から10月にかけて3週間乗船して、一部仕事でどうしても使用しなくてはいけない時をのぞいて、ほとんどの時間をオフラインで過ごしました。その効果たるや、絶大です。例えば原稿の執筆やアイデア出しなどの生産性があがって、ぐっと仕事がはかどったのはもちろん、精神的にもすごく安定したんです。「SNS疲れ」という言葉があるように、自分と他人をどうしても比べてしまいがちで、しかも本音をなかなかさらけだしにくいソーシャルメディアでのつながりに嫌気が差すのは私だって同じ。この3週間の「デジタルデトックス」を受けて、10月以降、今年の3月頭頃まで意識的にオフラインにしたんです。日本に帰国している時も、ネットを見る時間を極端に減らしました。
今、電子機器から離れて過ごす「圏外旅行」が静かなブームですね。携帯やネットがつながらない田舎にあえてでかけて、じっくりと過ごしたいというニーズがあるんだと思います。
そういう意味で、ピースボートは「圏外旅行」。基本的には電話もつながらないし、ネットもお金を払わなければオフライン(かつ、一部のフロアしかネットはつながらないようになっている)のため、船旅は意識的に「デジタルデトックス」ができる方法としてもすごくいいと思います。
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