海外旅行に行くときに気になることの一つがその国の「水」事情。海外で水道水を飲むとお腹を下すと言われていますが、その理由までご存じでしょうか?
私たちが普段当たり前のように飲んでいる「水」。今回の記事ではそんな水に関する雑学を5つご紹介します!
私たちが普段当たり前のように飲んでいる「水」。今回の記事ではそんな水に関する雑学を5つご紹介します!
硬い水と軟らかい水がある?
「硬い」や「軟らかい」という言葉は触った時の手触りなどでよく使われる表現ですが、実は水を表現する時も「硬い」「軟らかい」を使います。水の種類を軟水、硬水という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
水が硬いか軟らかいかは、1Lの水に溶けているカルシウムとマグネシウムなどのミネラルの量によって決まります。世界保健機構(WHO)が定める基準では、カルシウムとマグネシウムの含有量が120mg/L未満だと軟水、120mg/L以上だと硬水に分類されます。カルシウムとマグネシウムなどのミネラルが多く含まれていることを「水の硬度が高い」と表現します。
水が硬いか軟らかいかは、1Lの水に溶けているカルシウムとマグネシウムなどのミネラルの量によって決まります。世界保健機構(WHO)が定める基準では、カルシウムとマグネシウムの含有量が120mg/L未満だと軟水、120mg/L以上だと硬水に分類されます。カルシウムとマグネシウムなどのミネラルが多く含まれていることを「水の硬度が高い」と表現します。
硬水と軟水の違い
ミネラルが多く含まれている硬水は、飲みごたえがしっかりとています。またミネラルが豊富なので、西欧ではメインが肉のため食事で不足しがちなミネラルを補うことができます。硬水に含まれるカルシウムと肉が硬くなる成分のタンパク質は結びついてアクとして抽出されます。そのため、長時間お肉を煮る時などは硬水が向いています。その一方で、含まれているマグネシウムの影響でお腹の調子が悪くなりやすい、石けんが泡立ちにくい、水道管が腐食しやすいといったデメリットも。
軟水は、口当たりがよく飲みやすいのが特徴です。硬水と比べて石けんが泡立ちやすいことや、洗顔や洗髪の際に肌や髪の負担になりにくいという特徴があります。軟水は水の成分そのものにクセが少ないため、お米を炊くときや出汁を取る時、野菜や魚を煮る時、湯豆腐やしゃぶしゃぶなどシンプルな料理をする際に軟水を使用することで、素材の味を引き出してくれます。
軟水は、口当たりがよく飲みやすいのが特徴です。硬水と比べて石けんが泡立ちやすいことや、洗顔や洗髪の際に肌や髪の負担になりにくいという特徴があります。軟水は水の成分そのものにクセが少ないため、お米を炊くときや出汁を取る時、野菜や魚を煮る時、湯豆腐やしゃぶしゃぶなどシンプルな料理をする際に軟水を使用することで、素材の味を引き出してくれます。
なぜ違いが生まれる?
ここまで硬水と軟水の違いや世界の硬水・軟水の分布について書いてきましたが、ここではそもそも水はなぜ硬水と軟水に分かれるのか紹介しようと思います。
水質の違いが生まれるのには、その土地の地形や地質が関係しています。硬水代表でヨーロッパを、軟水代表で日本を例に挙げて考えてみましょう。ヨーロッパなどの大陸では山から海まで緩やかな傾斜で形成される大きな土地が特徴ですが、それらと比較すると日本は山と海の距離も近く、傾斜が急な地形をしています。水は地中に含まれるミネラルを吸収することで硬度が上がっていくので、日本のような地形では水にミネラル成分が浸透しにくいことで結果的に軟水が生まれます。
また、世界の土地の多くはミネラルを多く含んでいる石灰岩で形成されていますが、日本の土地の多くは火山の噴火によって発生したマグマが冷えて固まった火火成岩により形成されています。火成岩の組織にはそもそもミネラルがあまり含まれていないため、日本の水は硬度が上がりにくいと言われています。
水質の違いが生まれるのには、その土地の地形や地質が関係しています。硬水代表でヨーロッパを、軟水代表で日本を例に挙げて考えてみましょう。ヨーロッパなどの大陸では山から海まで緩やかな傾斜で形成される大きな土地が特徴ですが、それらと比較すると日本は山と海の距離も近く、傾斜が急な地形をしています。水は地中に含まれるミネラルを吸収することで硬度が上がっていくので、日本のような地形では水にミネラル成分が浸透しにくいことで結果的に軟水が生まれます。
また、世界の土地の多くはミネラルを多く含んでいる石灰岩で形成されていますが、日本の土地の多くは火山の噴火によって発生したマグマが冷えて固まった火火成岩により形成されています。火成岩の組織にはそもそもミネラルがあまり含まれていないため、日本の水は硬度が上がりにくいと言われています。
世界の水は硬軟どちら?
日本の水は軟水と言われていますが、世界において軟水・硬水の分布はどうなっているのかご存じでしょうか。
北米の水の硬度は地域によって様々。カナダは硬水の地域が多いですが、アメリカだとニューヨーク・サンフランシスコ・ヒューストン・ロサンゼルス・シカゴなどの都市は軟水で、ラスベガス・グランドキャニオン・セントルイスなどの内陸部は硬水です。
南米は、ブラジルの一部地域などは軟水ですが硬水の地域が多め。
ヨーロッパは、イギリスのエディンバラやスペインのマドリッドなどごく一部の地域を除き、ほとんどのエリアが硬水です。
アフリカは、ケニアなどの水が豊富な一部地域は軟水ですが、硬水のところが多め。
アジアは、ベトナムや韓国のソウル、台湾といった一部の地域は軟水ですが、全体的に見ると硬水の地域が多いです。
オーストラリアも地域によって様々です。メルボルンやシドニーは軟水ですが、ブリスベンや内陸部の地域は硬水のところが多いです。
北米の水の硬度は地域によって様々。カナダは硬水の地域が多いですが、アメリカだとニューヨーク・サンフランシスコ・ヒューストン・ロサンゼルス・シカゴなどの都市は軟水で、ラスベガス・グランドキャニオン・セントルイスなどの内陸部は硬水です。
南米は、ブラジルの一部地域などは軟水ですが硬水の地域が多め。
ヨーロッパは、イギリスのエディンバラやスペインのマドリッドなどごく一部の地域を除き、ほとんどのエリアが硬水です。
アフリカは、ケニアなどの水が豊富な一部地域は軟水ですが、硬水のところが多め。
アジアは、ベトナムや韓国のソウル、台湾といった一部の地域は軟水ですが、全体的に見ると硬水の地域が多いです。
オーストラリアも地域によって様々です。メルボルンやシドニーは軟水ですが、ブリスベンや内陸部の地域は硬水のところが多いです。
終わりに
世界的に見ると硬水の地域が多いようですね。前述の特徴の部分でも少し紹介しましたが、普段飲み慣れていないことも相まって、硬水はお腹の調子が悪くなりやすいです。そのため海外旅行に行く際は水道水を直接飲むのではなく、スーパーマーケットなどでボトルに入ったミネラルウォーターを買うことをおすすめします。
(文/鷲見萌夏)