世界一周をしていると、各地の港やお土産屋さんなどで国旗を目にする機会がたくさんあります。日本の国旗が太陽を表しているように、世界の国旗にも意味があります。国旗の意味はその国の歴史や特徴を表していることも多いので、国旗の意味を知ってから訪れると世界一周の旅がもっと面白くなるはず。ということで、今回の記事では世界の様々な国旗の意味や由来をご紹介します!
シンガポール
紅白の上下に分かれ、赤い部分に三日月と5つの星があしらわれたシンガポールの国旗。赤は国民と人類の平等、白は純粋さを象徴しています。また、5つの星はそれぞれ「自由」「平和」「進歩」「平等」「公正」を、隣にある三日月はその5つの星が良い方に向かって進むことを表しているんだとか。
余談ですが、シンガポールには首都がありません。建前上はシンガポールを首都としていますが、1つの都市として国が構成されているため、実際には首都が存在しないという面白い国なんです。
余談ですが、シンガポールには首都がありません。建前上はシンガポールを首都としていますが、1つの都市として国が構成されているため、実際には首都が存在しないという面白い国なんです。
ギリシャ
白と青のコントラストが美しい街並みで有名なサントリーニ島に象徴されるように、ギリシャと言えば青と白のカラーリングが特徴的ですよね。この青色はエーゲ海を、白色は空を表しているそうです。また、左上の十字はキリスト教徒の信仰心を表しています。青と白の線は9本あるのですが、その理由については3つの説があります。1つ目は、ギリシャの独立戦争が9年続いたからという説。2つ目は、ギリシャ神話に登場する全知全能の神ゼウスの9人の娘たちを表しているという説。3つ目は、ギリシャ独立戦争の時の合言葉だった「自由か死か」が、ギリシャ語で9音節だったからという説です。
フランス
トリコロールと呼ばれる、青、白、赤の3色旗はとても有名ですよね。フランス革命の際に、国王の色だった白と、パリ市の色だった青・赤が結びついて今の国旗になったそうです。青、白、赤がそれぞれ国の標語である「自由、平等、博愛」を表している説もありますが、この説が正しいという明確な根拠はなく、俗説とされています。ちなみにトリコロールはフランス語で「3色」という意味。
マルタ
左半分が白色、右半分が赤色、そして十字の紋章からなるマルタ国旗。白は純粋・正義・平和を、赤は情熱・犠牲を表しています。そしてこの旗をマルタ国旗たらしめているものは、左上に描かれているその紋章。街全体が要塞となっているマルタは、第二次世界大戦時にドイツとイタリアによる激しい空爆を耐え抜きました。その勇気と人命救助に強く務めた栄誉を讃えられ、1942年にイギリス国王のジョージ6世から贈られたのがセント・ジョージ勲章です。この紋章を国旗の左上に取り入れて、現在の国旗になりました。
オランダ
オランダの国旗の起源は、スペインからの独立をかけて行われた1568年~1648年の「80年戦争」にあります。このオランダ独立戦争の発起人がオラニエ公ウィレム(世界史の教科書などでは英語読みの「オレンジ公ウィリアム」と表記されることが多いです)。このオラニエ家の紋章の色がオレンジ、白、青。オレンジの色が少しずつ赤に変化していって、現在の赤、白、青の国旗になったそうです。ちなみに、ロシアの国旗もオランダと同じく3色のボーダーですが配列が異なります。ロシア国旗の色の並びは上から白、青、赤ですのでお間違えなく!
フィンランド
白地に青色の十字が特徴的なフィンランド国旗。青色は湖と空を、白は雪を表しているそうです。アイスランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーなど、北欧の国は「スカンディナビア十字」と呼ばれる左側に交点のある横長の十字を国旗や地域の旗に用いています。フィンランドの国旗で青色が十字の形をしているのは、この国が北欧の一員であることを示すためです。
ジャマイカ
「カリブの女王」と称されるほど美しいと言われているジャマイカ。その国旗の緑は希望と農業を、金(黄)は豊かな自然と太陽の輝きを、黒は国民や立ち向かい克服すべき困難を表しています。
余談ですが、ジャマイカで有名な「レゲエ」のシンボルでもある赤、黄、緑のラスタカラーは、帝国主義時代にアフリカで唯一独立を維持したエチオピアの国旗がルーツです。長い間植民地支配が続いたジャマイカには、アフリカから数多くの黒人奴隷が連行された歴史があります。そのため、独立や自由を求めるムーブメントの象徴として、エチオピア国旗のカラーが使用されたんですね。
余談ですが、ジャマイカで有名な「レゲエ」のシンボルでもある赤、黄、緑のラスタカラーは、帝国主義時代にアフリカで唯一独立を維持したエチオピアの国旗がルーツです。長い間植民地支配が続いたジャマイカには、アフリカから数多くの黒人奴隷が連行された歴史があります。そのため、独立や自由を求めるムーブメントの象徴として、エチオピア国旗のカラーが使用されたんですね。
パナマ
赤、青、白の3色に、赤と青の星がデザインされたパナマ国旗。赤色は2大政党の共和派を、青は保守派を、そして白は両者間の平和を表しています。青の星は潔白と正直を、赤い星は権威と法を表しているそうです。
コスタリカ
スペイン語で「豊かな海岸」を意味するコスタリカ。自然環境に配慮した観光行動である「エコツーリズム」という言葉は、そんな豊かな自然環境を守るためにコスタリカで生まれて世界に広がりを見せている言葉です。コスタリカの国旗の青はカリブ海や太平洋の海や空・希望を、白は平和や領土の資源を、赤は愛国・情熱・献身を表しています。
メキシコ
メキシコ国旗の緑は諸州の独立を、白は宗教の純粋性を、赤は諸民族の統一を表しています。この3つはメキシコがスペインから独立するときに掲げた「3つの保障」です。また、国旗の中心には「サボテンの上にとまっている蛇を咥えた鷲」が描かれています。これは、かつてメキシコに栄えたアステカ文明の伝説に由来します。その昔、アステカの民は「鷲が蛇を咥えてサボテンの上にいる土地」を首都にせよという神からの信託に従うため、200年間にもわたりメキシコ各地をさまよっていました。そして、見つけたその土地がテノチティトラン(現在のメキシコシティ)。このような伝説があるため、鷲はメキシコ国民にとって国家の象徴なんだそう。
終わりに
同じ色でも意味が違ったり、伝説に由来していたりと、国旗の意味は奥深いですね……。今回国旗の意味をご紹介した国には、「ピースボート地球一周の船旅 2022年 4月 Voyage111」で一気に訪れることができます!国旗の意味を知れば、きっと旅は深まるはず。23ヶ国・27寄港地をめぐる世界一周に出かけてみませんか?
>ピースボート地球一周の船旅 2022年 4月 Voyage111(北欧&アラスカコース)
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(文/鷲見萌夏 写真/PEACEBOAT、水本俊也)