西表島に住んでいた時は地元の色んな人たちに、海やら川やらジャングルやら、あちこち連れて行ってもらっては遊んでいた。大体は獲物捕りが多く、貝や魚や海藻や、時にはイノシシなんかも。自然からのダイレクトな恵みをいただき暮らす日々。
植物を集めてはカゴなどの民芸品の作り方を教えてもらったり、誰もが惜しみなく自分たちの持っている知識や技術を、当たり前のように分け与えてくれるそんな世界だったんだ。
中でも祭りごとはホントに重要とされていて、自然やご先祖様に対して感謝する行事がしっかりと執り行われていた。「祭りがあって、生活があるんだよ」ってオジーが言った言葉が今でも忘れられない。形が残っているだけではなく、深く内容が伴っている本物の「祭り」。感謝あっての日々の生活、そんな「いのち」を与えてくれているものたちにしっかりと想いを示すことの大切さ。
だけど沖縄には知っての通り、たくさんの光もあれば、抱えている闇もある。
沖縄本島に住んで実感したことは、生活の範囲内にたくさんの米兵たちが住んでいるということ。街中で私服で遊んでいる彼らの姿が常にある、彼らは沖縄が好きでとてもフレンドリーだ。沖縄の人も基地で働いている人はたくさんいるし、経済的にも基地を必要としている人があちこちにいるというのが今の実状。