こどもの教育方法もホント面白いんだ。例えばそんな教育方法のひとつ、イエナプラン(※)の中での一例を紹介すると…こども同士でケンカになった時、そのケンカの理由の状況確認をした上で、当事者同士で話し合いが始まる。
もちろんその時、先生は関与しないで見守っている。そして面白いことにそのケンカ解決の方法を、例えば授業の中で世界の情勢に当てはめてみて、今どの国がどういう状態にあるのかってことをゲーム方式で分析したりもするんだって。
自分で体験したものを通して答えを出そうとするから、理解も深いしどんどん積極的になる。そんなこどもが大きくなった時には、政治にも必然的に関わろうとするよね。そう、自分たちのこととしてさ。
教科書通りでなくていいんだ。10人中9人が黒いといっても、白だと思えばそう主張してもいい環境。もちろん日本でも主張はできるよ。だけど、教育としては最終的に「教科書が正しい」「先生が正しい」んだよね。
決まりきった答えがすでに用意されているから、子どもたちは自分自身の答えを考えることを放棄する。「決まった答えを導く方法」と「自由な視点の答えを導く方法」…その両者では、答えの可能性の大きさがかけ離れているような気がするんだ。
ちょっと硬い話になっちゃったかな~だけどこれって教育の方法というより、生き方そのものの話なんだよね。まぁ、オランダのようにアバンギャルドに生きよう!って、大きな声ではあまり言えないんだけどさ。とりあえず建物は真っ直ぐ立っている方がいいしね、うん。
個人の自由を尊重するオランダ。「市民」の反対語は「奴隷」なんだって。つまり、市民には自由意志がある。なければそれは奴隷なんだ。
私たちは、市民なのかな。それとも…その答えはあなたの心が知っているよ。
※イエナプラン…異なる年齢のこどもたちで学級を構成し、こどもたちが互いに教えあう関係を持つ。先生はフォロワーとして参加し、教壇に立つ授業方法を取らない。
教科に区別をつけない総合学習として学び、大きなテーマを決めて全体から物事を見る。こどもたち自らの疑問から全てがスタートし、様々な解決法を自分たちのやり方によって見出していく勉強方式。
(オランダはこのような様々なフリースクールや教育方法に対し、それらのどんな学校にも同じように校舎と資金を提供している。費用も安く、移民でも好きな学校に通うことが可能。)