ピースボートデッキ > COLUMN > 1Day 街ブラレポート~ギリシャ・ピレウス・アテネ編~
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シリーズ
2020/08/21
1Day 街ブラレポート~ギリシャ・ピレウス・アテネ編~
ピースボートで港に滞在できるのはどの寄港地も約1日。

「え!?1日!短い!何もできないじゃん!!」と思ったそこのあなた。

そんなことないですよ~。1日でも十分満足出来ますよ~。

と、言った所で信じてもらえないと思うので、今回の記事では1日という限られた時間でどれだけ寄港地を楽しめるか、ギリシャのアテネを例に挙げて紹介します!

ギリシャのピレウス(アテネ)に8:00ごろ到着

船を降りてアテネの街に上陸!…しかし、朝が早すぎてまだ観光地もお店も開いて
いなかったので、地下鉄のピレウス駅近くのベーカリーでパンを買って優雅に朝ごはんを楽しみました。

地下鉄に乗ってMonastirakiという駅に移動します。
Monastirakiの駅前には、レストランがあったり露店でフルーツを売ったりしているので駅の周りを散策するのもおすすめです。近くにはお土産屋さんの並ぶアドリアヌ通りもあります。

ハドリアヌスの図書館

私たちが最初に向かったのはMonastirakiの駅から50mの所にある「ハドリアヌスの図書館」。132年建設なので約2000年前の建物です。大部分が崩れているのですが、とにかく広い!当時はものすごく立派な図書館だったことでしょう。

ロマン・アゴラ

次に訪れたのは「ロマン・アゴラ」(ローマ時代のアゴラ)。ハドリアヌスの図書館から徒歩5分もかからない場所にあります。アゴラとはギリシア語で広場を意味し、当時の柱や塔が残っています。
余談ですが、ここの柱はイオニア式。世界史で「ドーリア式・イオニア式・コリント式」と3セットで覚えされられるアレです。この後訪れた遺跡で、ドーリア式・コリント式の柱にも遭遇したのですが、まさか自分の目で!しかも1日で!全部見れるとは思っていませんでした(笑)。

パルテノン神殿

さあいよいよ世界遺産のパルテノン神殿を見に行きましょう!
ロマン・アゴラからは徒歩15分くらい。チケットを買って丘の頂上にある神殿を目指します。(ちなみにチケットは共通チケットを買うと他の遺跡にも入れるのでお得!「学割」と書いてあったので、大学の学生証を出してみると3割引きくらいになりました。)
神殿に向かう途中には古代劇場があり、上から眺めることが出来ます。現在も夏になると演劇やコンサート会場として使用されているそうです。ここでコンサートを観るのは雰囲気あるだろうな~見てみたい~!
パルテノン神殿に近づいていくにつれて増えていく人、人、人。入り口が狭く一気に人が入ることが出来ないため、某テーマパークの用に列を作りながら丘を登っていきます。正直、丘を登るより人の多さに疲れてしまったのですが、昔パルテノン神殿を訪れた古代ギリシア人もこんな感じだったのかなぁと想像して乗り切りました。
そしてついに丘の頂上に到着!景色が良い!アテネの街全体を眺めることができるので「あ~ここになら確かに神様きそう」と思いました。
そのパルテノン神殿は、なんと紀元前447年に建設されています。パルテノン神殿は、1687年の大トルコ戦争の時には火薬庫として使用されていたのですが、砲撃によってその弾薬が爆発…神殿やたくさんの彫刻が破壊されてしました。今も修復作業が続けられています。アテネで大部分が失われいる遺跡をたくさん見る中で、2000年前のすごい技術も、今を生きる私たちが保護しないと失われてしまうということを実感しました。そして、これが色んなものを世界遺産に登録しようとしている理由なんだろうな~という気づきを得ました。
あ、ちなみにこのパルテノン神殿の柱がドーリア式です。

お昼ご飯

パルテノン神殿のあるアクロポリスの丘を降りたところすぐにあるキダネシオン通りにはタベルナと呼ばれる庶民的な食堂やレストランが集まっています。世界一周中に色々な国の料理を食べましたが、個人的にはギリシャ料理が一番好きです!写真は、グリークサラダに、カラマリ、ムサカ、ラムチョップ、ギリシャヨーグルトのデザート。
キダネシオン通りにはお土産屋さんもたくさんありますよー!



ゼウス神殿・ハドリアヌスの凱旋門

言わずと知れたギリシア神話の最高神ゼウスに捧げられた神殿です。ここの柱がコリント式です。これで3種類の柱コンプリート!やったぁ!
しかし、ここも残っているのは柱と基礎のみ…。柱が残りやすい理由は何かあるんでしょうか?
同じ敷地内にはハドリアヌスの凱旋門もあります。

ザッペイオン


ザッペイオンは1896年の第1回近代オリンピック大会の会場として使われた競技場。入場料を払えば中まで入ることが出来ます。

15:00頃シンタマグナ広場周辺


憲法を意味する「シンタマグナ」。その名の通り国会議事堂や首相官邸が近くにあります。ここで有名なのが無名戦士の墓の衛兵交代。民族衣装に身を包んだ衛兵さんの動きは圧巻です。この衛兵さん、交代の時以外はピクリとも動かず無表情なので、最初人形かと思いました。

エルム通り周辺


エルム通りの周辺はショッピングストリート。ブランドショップやカフェなど比較的現代的なお店が並ぶ通りです。現代的な建物の中に11世紀に建てられたカプニカレア教会があったり、ストリートアートを売っている人がいたりと、歩いているだけで楽しい場所です。
ここまでずっと徒歩で移動していたのでカフェで休憩しました。私が頼んだのはギリシャ名物グリークコーヒー!エスプレッソサイズの小さいカップで出てきました。表面に残っているコーヒーの粉がカップの底に沈むのを待ってから飲むのが、おいしく飲むコツです。一緒にギリシャヨーグルトのムースも頼みました。美味しかった。

シンタグマ広場からエルム通りを抜けると最初のMonastiraki駅に戻って来るので、ここから地下鉄に乗って船に戻りました。帰り道に朝とは別のベーカリーで中東や地中海地域で伝統的なお菓子として親しまれている「バクラバ」を買いました。表面の細いのは全部固めたはちみつ。中にもはちみつがたっぷり使われており、箱に染み出てきてました。めっちゃくちゃ甘かったです。

おまけ・アテネ国立考古学博物館


この博物館はアテネ滞在2日目に行ったので、本編の中では紹介しなかったのですがどうしてもおすすめしたかったのでおまけとして紹介します。ここにはアガメムノンの黄金のマスクや、アルカイックスマイルをうかべる像、アルテミシオンの青銅神像など世界史の資料集で見た有名な品々が集められています。

彫刻も多く展示されており、博物館でありながら美術館のような雰囲気で、世界史好きな方以外も楽しめると思うのでぜひ。

終わりに


いかがでしたか?

1日だけでも満足に観光ができるのには、実はちゃんと理由があるんです。
昔、飛行機が無かった時代の移動手段は船。なのでたくさんの物を運んでくる船が到着する港の周りに街が発展しました。

つまり…港の近くには大きな街(有名な街)が栄えているので観光がしやすい!
今回紹介したアテネの他にも、バルセロナでは港からサグラダファミリアまで車で20分程度だったり、ニューヨークは港からタイムズスクエアまで徒歩20~30分程度で行けたりします。

船旅ならではのアクセスの良さを駆使して観光ルートを考えて見てくださいね~

(文・写真/鷲見萌夏)
PROFILE
sumimoeka
鷲見 萌夏(ピースボートデッキ学生インターン)
1999年北海道札幌市生まれ。上智大学新聞学科在学中。
メディア・ジャーナリズムの勉強をしながら「表現」することを研究中。
ライターとして活動する中で、もっと自分の世界を広げたいと思いピースボート101回クルーズに参加。


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