ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。
笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。
最初から読む
ひとつ前の記事を読む
笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。
最初から読む
ひとつ前の記事を読む
サルサにゲバラにキューバリブレ!隙間感にどっぷりハマって
ウエイターの彼を探すと、約束の時間になってもまだ働いていた。彼は昼前から働いていたはず、かなりの長時間労働だ。
夜10時を過ぎてようやく仕事を終えて私たちと合流した彼。観光客は未だ減る様子もなく、お店は飲み客で賑わっている。仕事着のままの彼と私たちは勢いよくタクシーに乗り込んだ。
港町から離れて、線路跡のような道を通り過ぎ、だだっ広くて薄暗い道をひたすら奥へと進んでいく。なかなか到着せず、行き先の店は結構遠いのかなぁと思い始めた頃、ふと見た右手の建物に人物の姿が浮かび上がっていた。
「ゲバラ!」ライトアップされたその姿は、間違いなくチェ・ゲバラだ。ということはここは革命広場?走り過ぎようとする窓から慌ててカメラのシャッターを切る。思いもよらず偶然立ち寄れたことに驚いていると、タクシーはそのすぐ近くにある公園の前でキキーッと音を出して止まった。
ウェイターの彼はひとり外に出て、何かを確認してから戻ってきた。薄明かりの中に人が結構な数でたむろしている。なんだかちょっと怪しくない?大丈夫かしら。タクシーから離れずこわごわ覗くと、向こうにはお店らしきものが。何やらちゃんとした大きな建物があって、階段が地下へと続いている。その入り口には強面のスーツ姿のおじさんが数名立っていた。
そのおじさんたちに彼が声をかけると、皆が急に笑顔になって私たちに握手してきたんだ。どうやらみんな彼の友だちらしい。「ようこそ、キューバへ」歓迎を受けながらそのまま下階のフロアへと通された。何だなんだ、彼って結構すごいんじゃない?