ビースボートの船旅であちこち迷走したHinataの旅物語、「Peace on the Boat trip」。
笑いありハプニングあり、ちょっと不思議でほんわか緩まるHinataワールドへようこそ。
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マーレの街の真ん中は思った以上に都会で、電飾の大きな看板なんかがギラギラしているような都会的な場所もあれば、そこを通り過ぎると急にひとけもなくガラーンとしてきて、さっきまでの街って何だっけ?みたいに静かな通りや学校や施設、小さな店が並ぶ細道や、海沿いには小さなパーラーが幾つも並んでいたりと、クルクル変わっていく風景が見ていてホント飽きなかった。ここはグランドでここは公園で…って言いながら、バイクの彼は律儀に、説明交じりであちらこちらを案内してくれる。
街の裏側の海に出ると、ちょっと歩いてみようよって言われて散歩してみたんだ。説明を聞きながら歩いていたら、彼が不意にヒョイって手をつないできた。おっと、そんな目的もあったんですか。ちょっと苦笑いしながらササッと手を離す。海外の男性はそういうことをサラリとやってのけるんだよね。ニコニコ笑顔で全く悪気がない様子に、気を許さない私の方がおかしいのかしらと思わされてしまうけど…まぁ、こちらがひとりの時にはちょっと気をつけないとね。
そんなこんながありつつも、旅では男女を超えて色んな出会いがある。やっぱりいつも思い出に残るのは誰かと一緒にいた記憶。その時の感覚を誰かと共感できたことって、何だか心に残るんだ。楽しい、嬉しい、美味しい…そんな素敵な時々を、ひとりではなく誰かと共有したいって、そう思うよ。
あちこち寄り道しながらぐるりと一周し終わって、約束通りに彼の言っていたお土産屋さんに行く。何とそこは、はじめに彼にナンパされた場所の目の前だったんだ。そこは彼の兄弟のお店でさ、ナンパは半分彼のお仕事のようなものだったという訳。なるほど面白い業務形態だね、斬新なアイデアにちょっと感心。
お店はまあ、それなりにいい値段だったな。可愛いものもあったけど、よく見ると地元産でなくて残念だったり。安いものと高いものとの値段の差が半端なくて驚いた。かなり高価なものを、アンティークでいいものだと言ってやたら勧めてくる店員さん。バイクの彼は心配そうに私に目配せしながら、こっちのコーナーに安いものがあるよって教えてくれたりしてさ。別に買う、買わないは自由なんだけどね、強制はされないけどお土産になりそうな小物をいくつか買った。たぶんどこの店に入っても観光者には同じ価格帯だったんだろうけど、バイクの彼のメンツもあるだろうしとりあえずって感じで。
だいたいの国ではアメリカドルでも支払いできる。もしその国の貨幣を持っていなくて貨幣価値もあまりよく知らないとすると、メニューを見ても幾らくらいとか分からないし、アメリカドル支払いだと言い値になってしまうからぼられやすいかも。だけどそれは、自分の方にも問題があるんだよね。その国をちゃんと知ってから交流することは大切なんだなって思った。ちょっとした礼儀でもあるしね。
例えば挨拶や買い物で使うような言葉、数字なんかでも、全然知らないし話せないと、あーこの人はここにあんまり興味がないんだなって思うよね、ただ買い物がしたいのかなって。日本にいても、逆の立場でそんな風に感じたことあるかも。買い物だけでなくもう少し他にも興味持ってくれたらいいのになぁとか、逆に日本語けっこう話せる外国人がいたら親近感が湧くし、嬉しい。自然とお互い笑顔で話してしまうんだ。
この日行ったネットカフェでの話。値段表記がなかったから支払いはお店の人に任せたんだ、とりあえず現地通貨を渡せば普通にお釣りが戻ってくるだろうって。だけど戻ってきたお釣りはそんなに多くはなかった、つまりちょっとボラれたってやつね。これは最初に値段を確認しなかった私が悪かったんだけどさ。地元の人たちばっかりのお店だったから値段も安いだろうと思っても、必ずしもそうはならない結果になる場合もあると。もちろん良心的なお店もあったよ、この店は安くて美味しいからって人に教えてもらってた店は、味、値段共にとっても良かったんだ。だからしっかり前情報をキャッチしてお店を選ぶことも大事かも。もちろん、直感が冴えていればそれに越したことはないけどね。