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コラム
2020/01/06
映画の舞台となっている寄港地4選!ロケ地巡りをしてみては?

ピースボートクルーズの楽しみと言えばやっぱり寄港地!食べ歩きにや世界遺産巡りなど、寄港地での楽しみ方はたくさんありますが、「映画のロケ地巡り」をしてみるのはいかがでしょう?実は、ピースボートが訪れる寄港地の中には映画の舞台となっている場所が数多くあります。今回の記事では筆者おすすめの映画とともに、舞台となっている寄港地を紹介をしていきます!

1・ダブリン(アイルランド)

街のどこからともなく誰かが歌っている音が聞こえてくるダブリンは音楽の街。ダブリンを舞台に主人公が音楽を奏でていく映画が多くあります。その中でも私が特におすすめしたいのが「シング・ストリート未来へのうた」(2016)
「シング・ストリート未来へのうた」あらすじ
舞台は1985年の大不況下のダブリン。父親の失業。そのせいで荒れた公立高校への望んでいない転校。校長や生徒からのいじめ。両親のけんかで家庭は崩壊寸前。14歳のコナーは人生のどん底を味わっていた。音楽好きの兄とテレビでロンドンのアーティストのMVを見ている時だけが唯一不幸ではない時間。そんなコナーは街で見かけた年上のラフィーナに一目ぼれ。どうにか話しかける口実が欲しかった彼は「僕のバンドのMVに出ない?」と口走る。それから大慌てでメンバーを集めてバンドを組み、曲作り&MVづくりを始めた。彼はラフィーナを振り向かせることはできるのか、バンドはあこがれのロンドンで活躍できるのかー。
 
冴えない高校生が好きな女の子を振り向かせるためにバンドを組む。もうこのストーリーだけで面白いのは確定したようなものでしょう。しかし!この映画の良いところはストーリーだけではありません!劇中の音楽が最高なんです。デュラン・デュランにThe JAM、The Cureやモーターヘッドなど、1980年代を代表するUKロックをふんだんに盛り込であるだけでなく、その影響を受けたコナーが組んでいるバンド「シング・ストリート」の楽曲もいい👍。

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劇中に登場する学校のシーンは、シング・ストリート・クリスチャン・ブラザーズ・スクールで撮影されました。門の向かい側にはラフィーナとコナーが出会った階段もあります。この高校は監督が実際に通っていたそうです。「Beautiful Sea」のMVが撮影されたのはダブリンから電車から30分ほどのDun Laoghaire Harbour East。この映画はほとんどのシーンをセットではなく、実際にダブリンの街中で撮影しています。なので、街を歩いているだけでシング・ストリートの世界に浸れること間違いなし!

今までは聴くだけだった大好きな音楽。ラフィーナのためといいつつ、自分の大好きなことにコナーが熱中し始めると、それまで灰色だった彼の日常が色づき始める様子がとても好きです。

2・ローマ(イタリア)

世界中の人から永遠のあこがれと言われる街ローマ。定番ですがローマに行く前に必ず見ておきたい映画はやっぱり「ローマの休日」(1953)
「ローマの休日」あらすじ
オードリー・ヘプバーン演じるアン王女はヨーロッパの国々を訪問中。最後の国であるローマを訪れた際、一挙一動を世界中の人に注目されている堅苦しい生活、世界中の人から愛される王女でいなくてはならない毎日に嫌気がさし、こっそり宮殿を抜け出したアン王女。道端で寝てしまいそうになった彼女は、たまたま通りかかった新聞記者ジョーブラットリ―のアパートで一夜を過ごす。
翌日、彼女がアン王女だと気がついたジョーはスクープをものにするために彼女を連れ歩く。今日限りの自由と休日を活き活きと満喫するアン王女とジョーの一日が描かれています。
 
とりあえず、オードリー・ヘプバーンが可愛い。本当に。
王女としての務めを果たさなくてはいけない重圧に縛られていた時の暗い顔と比較すると、自由を満喫している彼女が本当に、本当に楽しそうなんです。約70年前の映画ですが、その魅力は今でも全く色褪せません。

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ジョー・ブラッドリーのアパートがあるのはマルグッタ51番地。現在は一般市民宅となっているので、見学できるのは外観のみです。
アン王女は髪をバッサリと切ったあとにスペイン坂でジェラートを楽しみ、パンテオン近くのカフェで初めてのたばこに挑戦。もちろん有名な観光地、トレヴィの泉にコロッセオ、真実の口にも訪れています。劇中で船上パーティーが行われていた会場から見えていたのはサンタンジェロ城。そして、最後の記者会見が行われていたのはコロンナ宮殿。

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おそらくもう二度と会えないアン女王とジョー。お互いを思っていながらも、それぞれ立場があるため何も言えない。それでも気持ちを伝えたい…。そんな二人のもどかしさと切なさを感じるこの記者会見は映画史に残るワンシーンだと思っています。好き…。

アン女王がローマを満喫したのは1日。ピースボートがローマに滞在するのも1日。ぜひ「ローマの休日」を参考に観光の予定を組んでみては。

3・コペンハーゲン(デンマーク)

北欧のパリとも称される街コペンハーゲン。1926年のコペンハーゲンを舞台にした映画「リリーのすべて」(2015)をご紹介します。

「リリーのすべて」あらすじ
風景画家のアイナー・ヴェイナーと肖像画家のゲルダは公私ともに充実した日々を送っていた。ある日、ゲルダの描いている絵のモデルの代役をするためにドレスを着たアイナーは自身の中の“リリー”という女性性を認識する。それ以来リリーとして過ごす時間が長くなるアイナーは心と体の性が一致しないことに困惑と苦悩が深まる。一方ゲルダも夫が夫でなくなっていくことに戸惑いを隠せない。愛し合っていた二人はどのような選択をして生きていくのかー。

世界で初めて性別適合手術を受けたリリー・エルベの実話がモデルになっているこの映画。アイナーの性別適合手術が映画の軸となっているのですが、それだけの映画ではありません。妻ゲルダの葛藤にも注目しながら見ていただきたい一本。愛する人が目の前にいるのに、その人の人格はリリーという別人になっている。でもそのリリーはアイナーの望んでいる生き方。でも、自分はアイナーを愛していたのであってリリーを愛しているわけではない…。そんなどうすることもできない葛藤を抱えながらゲルダがどのような選択をして夫と接していくのか、決断をしたときにゲルダが何を思っているのかを想像しながら見るともう…。

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二人が住んでいた家はカラフルな家が立ち並ぶニューハウンの一角、紺色の建物です。リリーが恋をしたヘンリクの家はSuensonsgade 8。アイナーが自信を女性だと認識するシーンは王立劇場で撮影。1926年の設定なので今の港の雰囲気とは少し異なる部分もありますが、ぜひ二人の生活を想像しながら街歩きをしてみてください。

ニューヨーク(アメリカ)

世界の中心地ニューヨークは「世界で一番映画に登場する街」でもあります。ニューヨークが舞台となっている映画は、ティファニーで朝食を、ウエストサイドストーリー、ゴーストバスターズ、ホームアローン2、レオン、ゴースト、ナイトミュージアム、タクシードライバー、アニー、ターミナル、プラダを着た悪魔、スパイダーマン、華麗なるギャツビー、セックスアンドザシティ、魔法にかけられて、アベンジャーズ…などなど。切りがないのでこの辺りにしておきましょう(笑)
おすすめの作品がありすぎて困っているのですが、今回は「はじまりのうた」(2014)をご紹介します。
「はじまりのうた」あらすじ
ミュージシャンの恋人と共作した曲が映画の主題歌になったことをきっかけに、彼とニューヨークに移り住んできたグレタ。彼は瞬く間にスターとなり、関係が少しずつ狂い始める。彼の浮気が発覚して失意の中ライブハウスで歌っていたグレタの才能を、家庭も仕事も人生も崖っぷちの音楽プロデューサー・ダンが見出す。ダンに一緒にアルバムを制作しようと持ち掛けられたグレタはどうするのかー。
 

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2人は生活感を大切にしてアルバムを作っていくので、地下鉄の駅、路地裏、ビルの屋上、公園など街の中でレコーディングをしていきます。電車の音、人の話し声など、生活音が入るのはあたりまえ。
レコーディングをしていたシーンで登場していたのは、セントラルパークのボート池、Meatpacking District Alley、Broad Street Subway Stationなど。ダンがグレタの歌を聴いたライブハウスはArlen’s Grocery。グレタの恋人デイヴが”Lost Stars”を歌ったライブ会場はGramercy Theaterです。
私のおすすめポイントは、映画の中の話だけれど、気取ることない日常のニューヨークやそこに住んでいる人達が垣間見える気がするところ。ぜひ、サウンドトラックを聴きながらニューヨークの街を歩いてみてください。

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まとめ

今回ご紹介した場所以外にも映画の舞台となっている寄港地はたくさんあります。映画を見てから寄港地を訪れれば、滞在時間がより楽しくなること間違いなし!旅に出る前に「映画」という視点から寄港地のことを調べて見るのはいかがでしょう?
(文/鷲見萌夏 写真:Shiho Yuruki,PEACE BOAT
PROFILE
sumimoeka
鷲見 萌夏(ピースボートデッキ学生インターン)
1999年北海道札幌市生まれ。上智大学新聞学科在学中。
メディア・ジャーナリズムの勉強をしながら「表現」することを研究中。
ライターとして活動する中で、もっと自分の世界を広げたいと思いピースボート101回クルーズに参加。


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