ピースボートデッキ > COLUMN > グアテマラ・サンホセ編〜Peace on the Boat trip〜
hinata-54_002.jpg
シリーズ
SERIES:01 Vol.54
2018/05/23
グアテマラ・サンホセ編〜Peace on the Boat trip〜 (4/6)

 

P1130059

 

お金を否定する訳ではないし、それが特別に悪いとも言えない。有効的に使うことももちろんできるしね。だけどそのお金を得るためにもし、本来持ち合わせた生き方を学べる環境を手放すという方法を選ぶとしたら、それは本末転倒なことなのかもしれない。

 

きっと要は、何に元づいて生きていくかってことなんだろうね。つまり個人の「アイデンティティー」なんじゃないかって思う。

 

「私」が「私」であるという証のようなもの…恵まれている人は、深く根ざすアイデンティティーを持っている。だけど一方で私も含めてだけど、生きるって何だろうって疑問に思ってる人もいっぱいいる。

 

P1130030

 

映画で描かれていたワンシーン。学校に行くために家族から遠く切り離されてしまい、山暮らしの生き方を学ばないまま、学校という箱の中で知識だけを知った。もちろん社会に出てそれらを役立てていく者もいれば、就職できずに習った知識も役には立たず、山に戻っても農作業のやり方も分からないまま何もできない者も…そんな現実がある。

 

それと対照的だったのが、「火の山のマリア」というグアテマラ映画。先住民族であるマヤ族の抱える問題が浮き彫りにされているものだった。今では迷信的とさえされる祈祷師の術や信仰を保ったままに、自然を畏怖し生かされ、大地と一体になって必要なだけの恵みを受ける。

 

彼らは大地や動物たちとの生命のやり取りを心得ている。火山の元に生を与えたれた人々が慎ましく農耕を続けていくかたわら、害獣や作物の病気などを静かに受け入れ、その場所が変化していくままの形に沿って生きながらえていく姿があった。

 

10・DSCF7530教会

 

そんな僻地にも現代的な流れがやってきては汚染していく。家族の深く力強い愛情で支え合いながら困難を乗り越えていく彼ら。スペイン語が話せないことによって通じ合えない現状や騙しに直面し、それに気づくこともなく運命の道をひたすら進んでいく…こういった内容は、世界各国の先住民族の暮らしなどにも当てはまるようなことだ。

 

1...3456
PROFILE
hinata-150x150
Hinata(フリーライター)
国内を転々と放浪した後、沖縄にたどり着き12年を過ごす。現在は神戸を中心に活動中。ハワイ好きでフラ歴もあり、ロミロミマッサージのセラピストとしての一面も持つ。好きなことは料理・物作り・音楽・読書・写真・旅などあらゆることに興味はつきない。ピースボートで世界一周の船旅(第90回クルーズ、第92回クルーズ)に参加、その物語を綴る。


ピースボート公式LINE@
最新情報をお知らせします!
コラム
おおさかピーセンの日常
2023/11/15
スタッフに聞いてみた!ピースボートセンターおおさかってこんなところ!
コラム
おおさかピーセンの日常
2023/11/15
スタッフに聞いてみた!ピースボートセンターおおさかってこんなところ!
コラム
thumbnailSP-Madagascar
2023/08/30
マダガスカルってどんな国? 食事や文化、バオバブの絶景スポットを紹介
コラム
thumbnailSP-Madagascar
2023/08/30
マダガスカルってどんな国? 食事や文化、バオバブの絶景スポットを紹介
レポート
ピースボート3年ぶりの出航! 4月7日横浜港、4月8日神戸港の出航式をレポート
2023/05/08
ピースボート3年ぶりの出航! 4月7日横浜港、4月8日神戸港の出航式をレポート
レポート
ピースボート3年ぶりの出航! 4月7日横浜港、4月8日神戸港の出航式をレポート
2023/05/08
ピースボート3年ぶりの出航! 4月7日横浜港、4月8日神戸港の出航式をレポート
コラム
5335
2021/04/04
カムバック記事:4月4日は「地雷の日」―私たちができることを。ピースボート地雷廃絶キャンペーン「P-MAC」とは―
2025年4月出航 第120 回クルーズ

ピースボート地球一周の船旅 2025年4月 Voyage120

息をのむような大自然の絶景がどこまでも広がるアラスカフィヨルド遊覧は、船旅ならではの体験です。洗練された街並みと美しい自然が広がる初夏の北欧と数々の世界遺産が残るヨーロッパ、太陽がきらめく中米を訪れる、見どころ満載の航路です。
ピースボート公式LINE@
最新情報をお知らせします!