ピースボートデッキ > COLUMN > グアテマラ・サンホセ編〜Peace on the Boat trip〜
hinata-54_002.jpg
シリーズ
SERIES:01 Vol.54
2018/05/23
グアテマラ・サンホセ編〜Peace on the Boat trip〜 (2/6)

 

「フォト、フォト!」小太りの男性がこっちを向いて、手招きしている。男性の周りの人たちもジッと一斉にこっちを見ていた。どうしよう、何だか怖いんですけど…だけどそうかといって完全に無視したまま通り過ぎるのもよくないから、少しだけ近寄ってからサッと行こうとしたんだ、ぎこちなく微笑みながらさ。

 

そしたら…硬い表情だった彼らもふわっと笑顔になって一気に歓迎ムード。肩を組んでニコニコと嬉しそうな彼らの姿を写真に切り取る。

 

P1130020 のコピー

 

そっか、ここは観光地じゃないもんね。だから人々も余所からの人間にどこか緊張してる部分があるんだけど、こっちが笑顔になると安心したように笑顔で返してくれる。

 

道行く人や車に乗ってる人、とにかくたくさんの人がみんなしてこっちをじっと見てるんだけど、こちらが笑顔を向けるとほぼ全員が素敵な笑顔を返してくれたんだ。

 

P1130049

 

観光地化されていない場所って、いいなぁって思った。それともここだけなのかも知れないけどね、たまたま。私は飾りのない場所の普段の生活を覗き見るのも好きだから、そんなサンホセの通りの何でもない日常感にとってもワクワクしたんだ。

 

純朴な人々の笑顔を見ていることほど、癒されるものはない。それが世界中の素敵な景色と一緒に頭の中に浮かぶ時に、あぁ旅に出て良かったなあって実感するんだよね。

 

P1130050

 

そんなことを思う反面、世界の中でも観光地になるような所は常にせわしなく、そこは先住民族の生活空間だったりもして現実はけっこう複雑だ。昨日訪ねたアンティグアを見ていて思ったんだけど、日常にドッサリと観光客が押し寄せてくれば疲れるのも当然だし、写真を撮られるのもいい加減イヤ気がさしてくるだろう。

 

いつも彼らの笑顔が見れるなんて、こちらの勝手な都合で持ったイメージでもあるよね。生活の糧を稼ぐのに民芸品売りは大切な仕事だけど、せわしなさを常に受け入れるということは彼らにとって、同時に「自分たちらしい時間」を捨てていくことでもあるんだ。私たちにとっては出会いの時でもあるけど、そこでの出会いは時として、お金を通してやり取りするだけのものともなりえる。

 

123...6
PROFILE
hinata-150x150
Hinata(フリーライター)
国内を転々と放浪した後、沖縄にたどり着き12年を過ごす。現在は神戸を中心に活動中。ハワイ好きでフラ歴もあり、ロミロミマッサージのセラピストとしての一面も持つ。好きなことは料理・物作り・音楽・読書・写真・旅などあらゆることに興味はつきない。ピースボートで世界一周の船旅(第90回クルーズ、第92回クルーズ)に参加、その物語を綴る。


ピースボート公式LINE@
最新情報をお知らせします!
コラム
ピースボート海を見ながらの食事
2024/11/14
【最新】ピースボート食事はどうなっている? 船内レストランのメニューや飲み物事情
コラム
ピースボート海を見ながらの食事
2024/11/14
【最新】ピースボート食事はどうなっている? 船内レストランのメニューや飲み物事情
コラム
黒豚サムギョプサル
2024/08/24
済州島(チェジュ島)観光スポット:自然を満喫する旅行プランとグルメガイド
コラム
黒豚サムギョプサル
2024/08/24
済州島(チェジュ島)観光スポット:自然を満喫する旅行プランとグルメガイド
コラム
世界の言語のイメージ
2024/06/13
世界の言葉で「こんにちは」「ありがとう」旅行用フレーズガイド
コラム
世界の言語のイメージ
2024/06/13
世界の言葉で「こんにちは」「ありがとう」旅行用フレーズガイド
コラム
おおさかピーセンの日常
2023/11/15
スタッフに聞いてみた!ピースボートセンターおおさかってこんなところ!
2025年4月出航 第120 回クルーズ

ピースボート地球一周の船旅 2025年4月 Voyage120

息をのむような大自然の絶景がどこまでも広がるアラスカフィヨルド遊覧は、船旅ならではの体験です。洗練された街並みと美しい自然が広がる初夏の北欧と数々の世界遺産が残るヨーロッパ、太陽がきらめく中米を訪れる、見どころ満載の航路です。
ピースボート公式LINE@
最新情報をお知らせします!