そして街中はチューリップが植えられているような田園風景ではなく、いい感じに古びた建物の中に今時のショップが入っているような、そんなお洒落で最先端な街並みが広がっていた。
もちろん、チューリップの影も形もないわけではないよ。運河沿いにズラリと並んだビニールハウス、そこには驚きの光景が広がっていたんだ。ビニールハウスの中にぎっしりと並ぶのはチューリップの花、ではなくてチューリップの球根。
ニンニクか、玉ねぎか~と思わせるシルエットで、チューリップの球根がネットに入れられて大量に売られている。こんなにも種類があるんだと驚くほどに、色んな色や形のチューリップ写真がアイドルプロマイドのように並んでて、まるでチューリップの竹下通りって感じ。そんな中にチーズ屋さんが何軒か軒を連ねている姿が見られた。
そう、チーズ屋さんも凄いんだよ。何がってその試食の食べ放題っぷりがさ。お店に入るとまず目につくのは、棚にぎっしりと並んだ円形のチーズ。幅は30センチ以上、高さだけでも10センチはあるかな。
代表的なオランダチーズといえばゴーダチーズ、そんなにクセがなくて食べやすいんだ。円形から切り取られたチーズ各種もパック売りされてるんだけど、トマト味、スパイス味、そしてわさび味まであってほんとに幅広い。試食でお腹いっぱいになるくらいだから、チーズ好きにはたまらない国だよね。
日本でホールのままのチーズを買うとめちゃ高いはず。友人はスモークチーズ、私は小さめの円形のラムチーズを購入。どちらも10ユーロほどでとにかく安い。ラムチーズはお酒のラムが入ってるんだよ、かじってみるとラム酒の風味がチーズ風味と一緒に、ふんわりと鼻腔にとどまるって感じかな。結構お酒の味がしっかりしてて、クセのある粋なテイストだった。