イスラム街でモスクの写真を撮っていたら、太陽の見える感じがなんだかモヤっとしてるなって気づいた。時間も夕方ってわけでもないのに薄暗くって何だか変なのって思ってたら、これってヘイズ(煙害)っていう大気汚染なんだって。
インドネシア近辺の野焼きや森林火災が発生源って言われてて、大気汚染がひどい時には学校施設も休校になったりするほどらしいんだ。結構深刻な問題になってるっておじさんも言ってた。よその国から風に乗ってやってくる公害…これってどうにも難しい問題だよね。だけど今それを考えてもしょうがない。限りある時間だ、ワクワクも探してみよう。
この日はイスラム街を歩いたんだけど、カメラを向けるとみんないい笑顔をしてくれたんだ。女性は布で頭を覆って隠しているくらいだから、ちょっと気をつけてカメラはなるべく向けないようにしてたんだけどさ。男性はこぞってみなさん素敵な笑顔だったなぁ、ちょっと気取ってみたりして何だか愛らしい。
同じイスラム系でも、国や場所によって反応が違うのが面白い。マレーシアに住む彼らはどこか人慣れしている感じがしたよ。多分色んな国の人たちが混じった国際的な土地だから、独特な、敬虔でシャイな感じがあまり感じられなかったのかも知れないね。中華街も同じく人でいっぱいだけど混沌とした雰囲気ではなくて、賑わってはいてもどこかマイペースな空気感だった。
歩いていたら、タバコ屋のお兄さんたちが大きなアクションでこっちに向かって手招きをしてきた。何があるんだろうって近寄ってみたら、いきなり電子タバコを大きく吸い込んで、煙を横にフーッと吐き出した。で、私をじっと見る。もう一度、吸い込んで吐き出してまたじっとこちらを見る。一瞬の沈黙。更に繰り返す彼、真剣に見つめる私…グッとこらえていたけど、ついにお互いプッと吹き出して笑ってしまったよ。言葉が通じないならではのデモンストレーションだね。