海辺の低い防波堤に並んで座っている子供たち。そこに徐々に人々がやってきては、寄り添ってお喋りしている。「幸せ」とか「仲間」とか、彼らを見ているとそんなような言葉が自然と心の中に浮かんでくる。こんな日常を、彼らは生まれてからずっと持ち続けているんだろうな。
集落内には小さな小屋のようなおうちが、それぞれに心地の良いくらいの空間をあけて一軒一軒立っている。その隙間からは青い海が所々に見えて、おうちの向こう側に素敵な風景が広がっているのを想像させてくれるんだ。
ここに生まれた彼ら。潮の香りを感じながら毎朝目を覚ましては、波の音に包まれながら毎晩眠りにつく。その空間に満ちるまどろんだ時間。彼らの一日の時間は、私たちの一日の時間とどのように違うんだろうかって考えてみる。時間の質、内容、その感触。私たちの世界は同じようにあって、まるで異空間だ。そんな不思議な時間軸が並行してあちこち同時にあるんじゃないかって思う。
世界を一周してみると、そんな色んな時間軸に触れる。それらを一本づつ平行に並べて、一日の始まりから終わりまで「よーいスタート」って流してみると、そこにはいろんな色や、いろんな香りや、いろんな音や、いろんな笑顔が現れては消えていくんだ。
それはまるで虹のように綺麗な色になって横にずっと伸びていく。世界はきっとそんな風にいつも存在しているんだって思うと、なんだか安心するしワクワクしてこない?もちろん自分もその中に含まれているんだよ、そこがポイント。
これってぐるっと世界一周したからこそイメージできることなのかも。だってどの国もそれぞれに個性豊かでカラフルだから、一度行くと、世界の様子が五感にしっかりインプットされちゃうんだ。