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レポート
REPORT Vol.042
2017/08/30
パナマ紀行~エンベラ族に会いに行こう~【ピースボートの旅ブログ】

 

ピースボート第94回クルーズは、北欧を周りながら地球一周する105日間の船旅。「ピースボートの旅ブログ」では、世界一周団体TABIPPOとピースボートのコラボ船上プログラム「TRAVELERS BOAT」のメンバーが、寄港地や船旅の様子を感じたままにお伝えします。
1988年生まれ、栃木県出身、東京、新宿在住の関聖人さん(28)。
趣味はサッカー、サーフィン、スノボー、ドライブ、キャンプ、ギター、食べ歩き、お酒、海外旅行と多趣味な彼は、自身で貿易会社を経営していることから船内では「社長」のニックネームで親しまれています。
『地球に生まれたからには、地球一周して、より人生を楽しみたい!』という彼ですが、実はとても寂しがり屋で、『一人で海外へ行くよりも、誰かと一緒に素晴らしい景色や、美味しいもの、楽しい事を共有したい。』との思いから、沢山の若者が乗船しているピースボートでの世界一周を決めたそうです。
世界一周中は、様々な国の、まだ日本であまり知られていないモノやお洒落で可愛いモノを探して、自身の会社を通じて日本のみなさんにお届けしたい!と意気込んでいます。

そんな彼が、今回は中南米の国パナマにて、エンベラ族に会いに行ってきた様子を綴ってくれました。

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みなさんこんにちは。トラベラーズボートのマサトです。
今回僕はピースボートのオプショナルツアーで、パナマ・クリストバルにあるエンベラ族の村に行ってきました。

エンベラ族とは

みなさんはエンベラ族という民族を聞いた事がありますか?おそらく聞いた事がないという人が大半でしょう。
僕もこのピースボートに乗る前までは聞いたことがなかった民族でした。
簡単に説明するとエンベラ族とは元々コロンビアの先住民族で、十数年前にコロンビアからパナマへ移住して来た少数民族です。移住してきた当初は6世帯の家族だけでしたが、現在は23世帯80人で暮らしています。言語はエンベラ語とスペイン語を話すそうです。

エンベラ族の村で過ごした時間

エンベラ族の村はコロンの港からバスで約20分移動したところから小舟に乗り、ガトゥン湖を約30分移動したところに位置します。

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船から降りると、バス乗り場にはエンベラ族の人たちが迎えにきてくれていました。

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ガトゥン湖での移動では、一人一人ライフジャケットを着てモーター付きの小舟に乗り込みます。船を漕いでくれるのは、エンベラ族の若い男性たちです。

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村に着くと陽気な音楽で村の人たち全員が僕たちを歓迎してくれました。
子どもたちがライフジャケットを集めて回っていたので、きっと「たくさん集めた人が勝ち」のようなゲームをしていたのかもしれません。

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村の真ん中には茅葺屋根のセレモニーホールみたいなものがあり、そこで歓迎の言葉を頂いたあと昼食をご馳走になりました。
昼食のメニューはというと、魚のフライ、米を炊いてスティック状に固めたもの(なんだかよくわからない)、パイナップルやオレンジ、パッションフルーツなどの果物でした。
フルーツはもちろんですが、魚のフライが想像よりも美味しかったです。

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昼食の後は、村を案内してもらいました。基本的に家は茅葺屋根の家で、しっかりと作られたものは約25年の耐久性があるそうです。村の中には1つだけ学校もあり、政府から先生が1人派遣され、市内から片道2時間かけて授業をしに村に来るとのこと。子どもたちの年齢も人数もバラバラですが、クラスは1クラスだけで1人の先生がみんなを見ているようです。言語は、基本的にエンベラ語は家庭で学び、スペイン語は学校で学んでいます。

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村の案内が終わった後は、先ほどのセレモニーホール付近で村の子どもたちと遊んだり、エンベラ族が体に塗っているヘナのタトゥーを描いてもらったり、エンベラ族のハンドメイドの民芸品売場でお買い物をしたりして過ごしました。
一緒に写真を撮った4歳くらい男の子は、僕が持っていたバズライトイヤーのフィギュアが気に入ったのか、バズと一緒に遊んでいました。

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すると、別の男の子が、バズを彼から取り上げて、僕に返してくれました。すると、またこの男の子がバズを貸してと近づいてくる……の繰り返しを何度もしていました。笑

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こちらは、エンベラ族が飼っている猿の赤ちゃんです。とても人懐っこく、僕たちの癒しになりました。赤ちゃん猿とこんなに触れ合ったことはなかったので、とても楽しかったです。

楽しい時間はあっという間で、最後にエンベラ族のみんなが僕たちに音楽とダンスを披露してくれ、子どもから年配者までみんな一緒に踊りました。

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そして、今回僕たちを歓迎して頂いたお礼に、日本で支援物資として寄付を募り集めた15個のサッカーボールを子どもたちにプレゼントしました。子どもたちがとても嬉しそうに受け取ってくれたので、僕たちも嬉しくなりました。

エンベラ族の人たちの今

エンベラ族の村を離れたあとのことですが、エンベラ族に名刺を渡していた友人に、エンベラ族の人からFacebookで友達申請が届きました。
友人と一緒にエンベラ族の人のFacebookページを見ていると、僕たちが出会ったときの伝統的な服装とは違い、ジーンズを履いてTシャツを着て、街でお酒を飲んでいる様子の写真や、大きなスタジアムでサッカーの試合をしている写真など、僕たちと変わらない生活をしてる姿も写っていました。どっちが普段の生活なのか真相はわかりませんが、全世界的にインターネットが普及している時代にもなれば、村にも電波は届いているだろうし、どんな少数民族でもスマホを持っていてもおかしくないのだと思います。
エンベラ族の主な収入源は観光とのことだったので、村で僕たちを歓迎してくれたみたいに、週末は観光業を営んでいるのかもしれません。

エンベラ族を訪ねて

エンベラ族という少数民族のことを僕は今まで全く知らなかったけど、今回そのエンベラ族の人々と触れ合い、交流することができ、日本では絶対に出来ないことなので、とても貴重な経験になりました。現在、この地球上に80人しか存在しない希少民族ですが、住む場所も生活スタイルも変われど、その時代に合わせて仲間と協力しながら伝統を守り生き抜いていく。その姿はカッコよく見えました。
これからもどんな形であれ伝統を守り、後世に、そして世界中の人々にエンベラ族の家族の絆や民族の絆、伝統的な音楽や踊り、文化や歴史などを伝え続けていって欲しいと思います。
(取材・文・写真/関聖人 編集/原田ゆみ)

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