インド洋に浮かぶフランスの海外県 レユニオン島でリアル現地交流
ピースボート第93回クルーズ4つめの寄港地は、船に乗ってから同部屋で出会った最高のバディ、ていえつとの2人旅。
楽しもう!
決めていたのはシンプルなそれだけ。
何をしたい。何が見たい。何がほしい。
あえて一切決めていない。
決めてしまうと、時間に囚われてしまう。
お互い、予定に縛られて旅が義務になるのが嫌だったのだと思う。
そんなふうにして、自由気ままな旅は始まった。
手始めに近くの町に行ってみる。
大晦日だけど町全体の時間がゆったりと流れていた。
日本みたいに人も町もせかせかしているという雰囲気は一切なし。
特に目的もなく小さな町をひと通りブラブラした後、道路に沿って次の町まで歩いてみることにした。
その前に、2016年最後の日に乾杯!
ガソリンスタンドで買った、甘いビールとていえつと半分ずつに分けたウインナーサンド。とても幸せだった。
写真を撮ろうとすると、おっちゃんに話しかけられる。
が、
何言ってるのか全くわからない。
そう、レユニオン島はフランスの海外県。
もちろん言葉はフランス語。
僕たち2人が知っている言葉は、bonjourとmerciの2つだけ。
最初は写真を撮るな!と言われているのかと思いドキドキしたが、どうやらここのアングルが一番いい写真撮れるぞ!と教えくれている様子。
言われた通りに撮ると、木が入って、鳥とマッチする。言葉も通じない奴らに一生懸命教えてくれたおっちゃんが愛おしく思えた。
アフリカ大陸の近くにある、聞いたこともない島。少しでも油断したら危ない目にあう。勝手に作られたイメージから、友好的なイメージへ。
そのあと僕らは、いろんな人たちと積極的にコミュニケーションをとりに行った。
双子と思われる2人と4ショット。twinという英単語すら通じない現実には驚いた。
相変わらず言葉はほぼ通じないけどそれでも楽しかった。
途中、隣町近くのショッピングセンターを見つけブレイクした後、特に隣町に行かなきゃいけない理由もないのでもと来た道を戻ることに。
広場に溜まって昼間からビールを飲んでる人たちに話しかける。大晦日だからなのか、いつもなのかわからないがとても楽しそう。
1人の強面の人がビールがどうのこうの言っている。ここでも勝手に、ビール奢れ!とでも言ってるのかなぁ~?と思っていると、彼がおもむろにポケットからコインを出して露店へ。そして、ビールを2本買ってきて僕たちに飲めと渡してくれた。
びっくりした。
見ず知らずの言葉も通じない外国人2人にビールを奢ってくれる心の広さ。この島の人たちの優しさが素直に嬉しかった。
闘鶏で盛り上がっている集団にズカズカと入って、一緒に盛り上がる。英語ができるガイルとは言語で、その他の人たちとはボディーランゲージでコミュニケーション。
写真を撮るときには、みんな「俺も俺も」と入ってきて、まるでこのコミュニティーの一員になれたような錯覚を覚えた。
町を後にするまですれ違うひと、すれ違うひとに陽気な日本人2人が声かける。
そうすると向こうも返してくれる。
これこそがリアルな現地交流だと思った。
ていえつが言った。
「俺らが満面の笑顔で挨拶するから、相手も同じように返してくれる。
楽しめるかは、俺ら次第だよね!」