ピースボート第93回クルーズは、南半球を船でめぐる世界一周の旅。本シリーズ「ピースボートの旅ブログ」では、仲間とともに船上生活 や寄港地トリップを楽しんでいる真っ最中のパッセンジャーが、世界に飛び込み、自分の目で見て、こころで感じたあれこれを綴ります。
今回ブログを書いてくれたのは、なってぃこと草野夏希さんです。
なってぃは、小学校の先生志望の22歳。オーストラリアへの語学留学で、ホームステイ先の家族のあり方から「それまで知らなかった幸せのかたち」を知りました。将来、子ども達が自分なりの幸せを見つけられるように導ける先生になるために、価値観や視野をもっと広げたい!とピースボートに乗船しています。そんななってぃが、ちょっと変わった(?)シンガポール旅をレポートします。
シンガポールで、噂の謎スポット「ハウ・パー・ヴィラ」に行ってみた
ピースボート第93回クルーズ2つ目の寄港地はシンガポール。観光地としてよく知られているこの国で、王道の観光地とはひとあじ違うスポットを探して見つけたのが、今回私が訪れた「ハウ・パー・ヴィラ」。年中無休、入場無料で、シュールなオブジェを見ることができる。
ハウ・パー・ヴィラは中国の会社がつくった場所で、中国とシンガポールの2か所にある。点在するオブジェは、中国の言い伝えや歴史に基づいてつくられたものもあれば、中国とは全く関係のないものもある。
誰がなんのためにつくったのか、コンセプトはまったくわからないながら、次々と現れる謎のオブジェと撮った写真を中心に、ハウ・パー・ヴィラを紹介する。
入り口から漂う世界観
地下鉄ハウ・パー・ヴィラ駅を降りると、すでにハウ・パー・ヴィラワールドが始まっていた。
神聖さを感じる門構えに思わず胸が高鳴る。門をくぐるとさっそくオブジェがお出迎え。でも、入り口付近のものには説明文がなく、なんのオブジェなのか全くわからない。
次に出てきたのは男性2人組。
真ん中はどうやら偉い人らしい。私は左の人が一人でぺこぺこしてかわいそうだったので、右側に立ってみた。一緒に行った3人も入ってこんな画に。
動物のオブジェもたくさんあって、動物園では撮れない写真が撮れる。
一緒にいたメンバーにそっくりなオブジェを発見。本人も「家族」と呼ぶほど気に入っていた。あまりの激似ぶりに、近くで工事していたおじちゃんたちも笑ってた。
人とクモが合体した謎の生き物。
物語を表現したものも。これは、13世紀頃に人間に姿を変えた白蛇の精とその夫との愛の物語を表現している。嫉妬から幽閉されてしまった夫を、妻である白蛇の精が苦難を乗り越えて助けるという、感動的な結末だったそう。
いきなり出てきた半裸の女性たち。これは、展示して大丈夫なもの?(笑) 半裸なのも気になるけど、尾びれのかたちがこれで合っているのかも気になる。
よい行いをしたら、報酬が与えられることを伝えるオブジェ。ある男が乗った船が沈没したとき、その男が昔助けたカメが彼を助けに来てくれた話を表現している。
お腹を触ると幸せが訪れると書いてあったので、がっつり触っておいた。
パクリっぽくても関係ない。
まだまだ出てくる。
都心部からMRT(地下鉄)で4シンガポールドル(約320円)程で行けて無料で楽しめるハウ・パー・ヴィラ。写真に写っているのは、本当に本当にほんのわずか。まだまだたくさんのシュールなオブジェが、園内に解き放たれている。お客さんよりオブジェの数が圧倒的に多い。
シンガポールの都会的な街並みを楽しむのもいいが、特にグループ旅行なら、盛り上がること請け合いのハウ・パー・ヴィラ。
どんなオブジェに出会ってどんな写真を撮るかは自分たち次第。ぜひ足を運んで、独特の世界観を楽しんでほしい。
(取材・写真・文/草野夏希 編集/浅倉彩)