『スリランカという国名には『光輝く島』という意味があるのだそうです。
紅茶と象くらいのイメージしかなかったスリランカ。しかし、実際にコロンボを訪れてみると友好的で温かい心を持った人々が笑顔でゆったり生活している国なのだとわかりました。
海外での現地交流というのは、ただ楽しいばかりでなくよりその国を好きになったり、その国への関心を深めることに繋がるのだと改めて学びました。』
そう話してくれたのは、乗船前に幼稚園教諭として働いていた「さおり」こと山本沙織さん(29)。
今まで20カ国以上の海外旅行を経験し世界一周の旅に参加。7年間の教員生活に別れを告げ人生に挑戦している。そんな、さおりのスリランカ・コロンボの旅はどんな出会いがあったのでしょうか。
【Traveler's Boatとは?】
ピースボート95回クルーズ!涙が出る程に美しい奇跡的なオーロラの景色を見ることができる104日間の世界一周の船旅。「Peace Boat Deck/ピースボートデッキ」では、世界一周団体。「TABIPPO」と「ピースボート」によるコラボ船上プログラム「Travelers Boat」のメンバーが「ブログ、SNS」を通して実際に世界に足を運び肌で感じたありのままの様子をお伝えします。
コロンボ「シュリ・ヤソダラ・ガールズ・ホーム」へ
世界一周の旅を通して、たくさん現地の方々と関わりたいと感じている私。スリランカ・コロンボでは、ピースボートのオプショナルツアーに参加し現地交流を行うことにしました。
ツアー名は「『光輝く島』の子どもたち」。コロンボ市内にある「シュリ・ヤソダラ・ガールズ・ホーム」を訪問します。ここは、親元で暮らすことができない子どもたちための施設。内戦や自然災害等、事情は様々ですが5~20歳くらいの女の子たち約20名ほどが集団生活を送っているそうです。
この施設とピースボートとのつながりは深く、13年前からほぼ毎年訪れているのだとか。
ツアー名は「『光輝く島』の子どもたち」。コロンボ市内にある「シュリ・ヤソダラ・ガールズ・ホーム」を訪問します。ここは、親元で暮らすことができない子どもたちための施設。内戦や自然災害等、事情は様々ですが5~20歳くらいの女の子たち約20名ほどが集団生活を送っているそうです。
この施設とピースボートとのつながりは深く、13年前からほぼ毎年訪れているのだとか。
ダンスでお出迎え
到着すると早速、民族衣装をまとった4人の女の子がダンスで出迎えてくれました。毎回ピースボートの訪問をとても楽しみにしてくれているそうです。
席に着くとお花とウェルカムドリンクのキングココナッツウォーター(甘いようなちょっと塩っぱいような、スポーツドリンクの進化版のような味でした)が手渡されました。私たちが会いたくて出向いているにもかかわらず、こんなに素敵なおもてなしを受けるなんて……うれしい気持ちはもちろんなのですが、なんだか照れてしまいます。
プレゼント交換
施設内のステージには『WELCOME PEACE BOAT FAMILY』の文字が。女の子たちはこのステージでたくさんの歌やダンスを私たちに披露してくれました。日本語での挨拶をしてから『♪チューリップ』や『♪かえるのうた』を歌ってくれたり(どちらも日本語で!)、手と足の動きが複雑な伝統的なダンスを踊ってくれたり……どれもとても上手でした。私たちの訪問に合わせ一生懸命に練習してくれたのかと思うと本当に幸せな気持ちになり、自然と顔がほころびました。
次は、私たちピースボートパッセンジャーからのプレゼント。振り付きで『♪世界に一つだけの花』や『♪大きな栗の木の下で』を歌ったり、カチャーシーという沖縄舞踊を女の子たちと一緒に踊ったりしました。実はこの日に向け、私たちツアー参加者も少しだけ船内で練習してきたんです。他にもウクレレ演奏に合わせシンハラ語(スリランカの言語)で『♪ハッピーバースデー』を歌い9月生まれの子どものお祝いもしました。やはり歌やダンスは国際交流には欠かせない、世界共通のツールですね。
日本文化や遊びを伝え交流
そして私が最も楽しみにしていたフリーでの交流タイム。折り紙や習字、シャボン玉やお手玉など日本の伝統文化を体験してもらうことを通し、個別に関わりました。
あらかじめピースボート側で用意していただいた物の他にも、それぞれが準備していた交流グッズを使ったりして女の子たちと遊びました。
私も大縄やプレゼント用に折り紙で作った花型メダルを持参。できるだけ日本らしさが表れているものを選びました。
私も大縄やプレゼント用に折り紙で作った花型メダルを持参。できるだけ日本らしさが表れているものを選びました。
小さい頃によくやった手遊び『アルプス一万尺』をレクチャーしてトライしてみたり、一緒に写真もたくさん撮ることができました。
言葉は通じなくとも心は繋がります。年齢や国籍が違っても一緒に何かに取り組んだり、楽しい時間を共有したりすることは充分できるのだと感じました。
初めてのスリランカカレー
たっぷり遊んでお腹もペコペコ。お待ちかねのランチタイムです。
この日のランチは施設のスタッフさん手作りのスリランカカレー。もちろんこれもこのツアーに含まれています。
メニューはかぼちゃカレー&魚カレーと野菜炒め。日本人向けに辛さを抑えマイルドに仕上げてくれたとのことでした(とは言っても私にとってはなかなかスパイシーでしたが……笑)。サラサラのカレーにパラパラのご飯がよく合います。日本のカレーライスとは全く違いますがこれぞ本場の味ですね。どれも食べやすい味でとても美味しかったです。海外で現地の方が作ってくださった料理を口にする機会は滅多にないことなので貴重な経験ができました。
この日のランチは施設のスタッフさん手作りのスリランカカレー。もちろんこれもこのツアーに含まれています。
メニューはかぼちゃカレー&魚カレーと野菜炒め。日本人向けに辛さを抑えマイルドに仕上げてくれたとのことでした(とは言っても私にとってはなかなかスパイシーでしたが……笑)。サラサラのカレーにパラパラのご飯がよく合います。日本のカレーライスとは全く違いますがこれぞ本場の味ですね。どれも食べやすい味でとても美味しかったです。海外で現地の方が作ってくださった料理を口にする機会は滅多にないことなので貴重な経験ができました。
子どもたちに支援物資をお届け!!また会おうね!
食後は子どもたちに日本全国から集められた支援物資をプレゼントしました。バッグの中には日本全国から集められた鉛筆や画用紙などが詰まっています。ピースボートはただ単に世界一周しているだけでなく、このような支援も行っているんです。私は参加できなかったのですが、ツアー前日には船内で支援物資の仕分けも行われました。みんなお絵描きや勉強に使ってくれるかな?喜んでもらえたら嬉しいです。
支援物資を手渡し、さてそろそろ施設を出発する時間……と思っていたら、なんと最後にスリランカティーを振る舞ってくださいました。スリランカといえば紅茶、紅茶と言えばスリランカ。さてそのお味は……香りが格別で感動!普段はコーヒー派の私なのですが、本場の味を楽しみながら美味しく味わうことができ大満足でした。ちなみに現地では紅茶は必ずホット(どんなに暑くても……)、砂糖をたっぷり入れて飲むのが主流だということです。
そして本当にお別れの時間。バスの出発直前には、施設の周辺に住む方々とも写真を撮ることができました。
皆さん最後まで笑顔で手を振って見送ってくださり、とてもうれしかったです。
皆さん最後まで笑顔で手を振って見送ってくださり、とてもうれしかったです。
たくさんの人と関わり、その境遇や生活スタイルについて学ぶことができたコロンボで訪れた今回のツアー。スリランカの方々の笑顔や優しさに癒やされ、とても清々しい気持ちでオーシャンドリーム号へ戻ることができました。買い物をしたり、観光地を巡るのも好きですが、やはり私はそこでしか出会うことができない人たちと関わることに大きな魅力を感じます。
世界を旅する中で現地交流がしたい、その土地のありのままの暮らしぶりをのぞいてみたいと考えるならば交流ツアーへの参加を検討してはいかがでしょうか。
(取材・写真・文/山本沙織 編集/渡会和馬)