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160602-01
レポート
REPORT Vol.002
2016/06/02
【レポート】四角大輔×ピースボート「TALK LIVE@東京」開催!

 

5月20日、ピースボートセンターとうきょうにてトークイベント「四角大輔×ピースボート~こんな恵まれた国に生まれたぼくらが、世界に出ない理由はない-」が行われた。ゲストに執筆家・アーティストインキュベーターとして知られる四角大輔さん、Webメディア『TABIPPO』代表の清水直哉さんを招き、ピースボートスタッフの上野大が聞き手となった。会場には100人ほどの観客が集まり、終始和やかながら熱気あふれるイベントとなった。

■日本に生まれたぼくらには役割があるんじゃないか

ピースボートスタッフ・上野の司会で始まったトークイベント。アットホームな雰囲気の中、四角大輔さんと清水直哉さんと、まずは『こんな恵まれた国に生まれたぼくらが、世界に出ない理由はない』をテーマにトークが始まった。
「TABIPPOという会社をやっている意味が、その言葉に詰まっている」という清水さん。「海外に行くと、やりたいことができず『旅することが夢』だという人もいる。学校に行くこと、字を書けるようになることが夢だという人も。僕たちは、世界の色んな場所に行く選択肢があると思う。」(清水さん)
清水さんの言葉を受け、四角さんが続ける。「日本でも、例えば70年前だったら戦争が終わったばかりで『旅』なんて考えることもできない状況だった。その後、僕が20代のころは自由に海外には行けるようになったけど、飛行機代は今よりずっと高くて、ニュージーランド往復が30〜40万円くらい。今だったら、安い時だと往復5〜8万円と10万円以下で行ける。この時代に生まれたのは“超ラッキー”。」(四角さん)。
例えば同じ時代だとしてもシリアに生まれていたら、生き抜くことが精一杯で、お遊びの海外旅行なんて考えられないかもしれない状況だと客席に想像を促した上で、「世界中を自由に行き来できる恵まれた国に生まれた僕たちが、世界に出ていくことに何か役割があると思う。例えば、世界中にたくさんの仲間を作ることで、シンプルに平和度は増すと思う。」という四角さんの言葉に、観客は大きく頷いていた。

■ピースボートの船の上で出会った人との濃密な時間

四角さんは、レコード会社でプロデューサーとしてSuperflyや絢香、平井堅やCHEMISTRYなどのアーティストを手掛け、7度のミリオンヒットを記録するなどの活躍をしていたが7年前に辞め、NZに拠点を移す。現在は、多数の連載を抱え、著書や公式Webメディア「http://4dsk.co」などでの執筆活動やトークライブ、さまざまな企業やプロジェクトのプロデュースなどをする中で、1年のうち7ヶ月ほどはNZ湖畔で自給自足をベースにした “森の生活”を送っている。
そんな四角さんが初めてピースボートに乗船したのは、昨年の第88回クルーズ。「寝てる間にまったく違う国にいるという、完全な“どこでもドア感”が想像以上に楽しかった」と言う四角さん。「空港の景色はどこも一緒だけど、港はすべて違う景色。なにより海上での360度水平線の景色は最高!」ということに加え、船の上での「夜明けから朝日が昇るときと、夕焼けはヤバい!」そうで、ある時には船と並んで泳ぐイルカにも出会ったのだとか。
「ワンクルーズで20~25くらいの寄港地に行きますが、一番楽しかったのは“船上”だったんです。僕は水先案内人として5,6回くらいトークライブをさせていただいたんですけど、自分以外の講演がめちゃくちゃ面白くて勉強になります。地上じゃなかなか体験できない、イベントや講演が3カ月のうちに20から30組くらいあるんです。毎朝配られる新聞にプログラム案内があって、わくわくしながら行きたいプログラムにチェックマークを付けるのは日課でした。」(四角さん)
また、「地上では会えないような超独創的な人ばっかりいるんですよ(笑)」と話す通り、船の上で出会った人々と一緒に飲んで語ったり、「この環境で3ヶ月も海を旅したら人生も変わる」と実感するほど濃密な時間が楽しかったという。「船上で会った人たちは全員もう同志で。陸上での再会時は必ずハグ!船上でご飯食べたり飲んだりだけでなく、寄港地を一緒に観光したり。性別や年齢やバックグラウンドに関係なく、すぐ仲間になれるんですよね」。特に一人旅では出会わないシニアの方々から、水先案内人として行った講演への反応も新鮮で、かけがえのない出会いとなったよう。

■呼ばれる国に行って欲しい

旅の思い出話で盛り上がったイベントの最後には、“これからピースボートに乗ろう”、あるいは“広い意味での旅をしよう”と考えている人達に、四角さんと清水さんからひとことずつメッセージが送られた。

「行きたいと思ったら行ったほうがいい」という清水さん。自身もサッカー部を引退した翌日に世界一周の旅に出たという行動派だが「旅は人の人生を豊かにするので、悩まずに一歩踏み出して」とエールを送った。
「〝呼ばれる国〟に行って欲しい。そこには必ずあなたにとって必要な〝何か〟あるので」というのは四角さん。例えば「最近バルセロナのことをよく聞くなあ」など、日々の暮らしで何度も情報が飛び込んでくる国があるはず。さらに、知りたいことや調べたいことなど「マイテーマを持って旅をする」ことを心がければ、収穫はさらに大きくなると言う。

多くのイベントに出演する四角さんは観客とのコミュニケーションも円滑で、トークイベント後の書籍の販売&サイン会も含め、客席と壇上が一体化するような盛り上がりを見せた。また会場には、ピースボートで知り合った友人たちが再開し近況報告する姿も。旅が繋ぐ人の輪でピースボートセンターが熱気にあふれた夜だった。

(取材・文/明知真理子 写真/藤本和史、ピースボート)

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